5.4 MON 20:00-21:00 STAR STAGE
10-FEET

全曲クライマックス。
無数の笑顔を生み出した特別なライヴ

VIVA LA ROCK、いよいよ2日目のヘッドライナーには10-FEETが登場だ。
待ち侘びていた人も多いだろう。開演前からフロアは満員。暗転し、いつものように“そして伝説へ”のSEが鳴り響くと、地鳴りのような歓声。フロアのキッズたちはタオルを、そしてスタンドは一番上までライトを掲げて3人を迎える。凄まじい求心力。そして、彼らが見せてくれたのは、何故10-FEETというバンドがシーンの頂点のひとつに立ち続けているのかを証明するようなライヴだった。

まず一曲目は“風”。この日も出演した盟友G-FREAK FACTORYのTシャツを着たTAKUMA(Vo&G)が朗々と歌い上げる。「ありがとうございました、10-FEETでした、ここからアンコールです」と“VIBES BY VIBES”。TAKUMAは曲終わりに再び「ありがとうございました、10-FEETでした!」と告げて笑うと、続け様に“SHOES”から“focus”へ。突進するビートと溜めるグルーヴを叩き出すKOUICHI(Dr)、太い低音と甲高いヴォーカルを響かせるNAOKI(B&Vo)、3人が一つの塊になった演奏を見せる。「最後までどんどん行こうぜ!」と“super stomper”では、2万人のジャンプに床が震動を起こす。広いアリーナが、まるごとライヴハウスのようだ。

「調子どうや、もっとイケるか!」と煽るTAKUMA。MCではアリーナ全体にウェーブを巻き起こしたり、“2%”でのNAOKIが弾くはずのリフを弾いて止められたり、気のいい兄ちゃんなトークで笑いを誘いながら、力強い歌と真っ直ぐなプレイで全員をひとつにする。サークルモッシュの巻き起こった“4REST”、“1sec.”と続け、感情の洪水のようなロックを鳴り響かせる。

「『大好きな音楽を聴いて嫌なことを全部忘れていってくれ!』って言いたいところやけど、ずっと逃げてたってしょうがねえ。俺は、大好きな音楽を聴いてる時は、忘れたいことも思い出して向き合えることがある。まだ向き合えないヤツは音楽を忘れればいい。でも、向き合えるヤツは向き合ってくれ」と、“蜃気楼“。そして“その向こうへ”。彼の思いがダイレクトに伝わる、心をわし掴みにするような歌だ。本編ラストは「仲良くしろよ! 笑って帰れよ!」と叫び、“RIVER”へ。TAKUMAもNAOKIもKOUICHIも汗だくだ。オーディエンスも残ってる全力を出し尽くす。

「仲良くしろよ!」「笑顔で帰ってな!」。TAKUMAは繰り返す。アンコールはスタンドの400Lvの一番後ろまで飛び跳ねた“goes on”から、無数のタオルが宙を待った“CHERRY BLOSSOM”でフィニッシュ。

「長生きせえよ! しぶとく生きろよ!」と呼びかけ、TAKUMAはステージを降りた。全曲がクライマックス。そういう、特別なライヴでVIVA LA ROCKの2日目の幕を閉じた。

(柴那典)

セットリスト

1. 風
2. VIBES BY VIBES
3. SHOES
4. focus
5. super stomper
6. STONE COLD BREAK
7. 2%
8. 4REST
9. 1sec.
10. 蜃気楼
11. その向こうへ
12. RIVER
ec1. goes on
ec2. CHERRY BLOSSOM