5.3 SUN 15:30-16:10 STAR STAGE
VIVA LA J-ROCK ANTHEMS!

まさに貴重なステージ!

このフェスだけの、この日だけのスペシャルバンド「VIVA LA J-ROCK ANTHEMS」。日本のロックのアンセムの数々を、シーンを代表するプレイヤーとヴォーカリストが集って歌い鳴らすという夢の企画。蓋を開けたら、それはお祭り騒ぎのエンタテインメントだった。

まずはバンドマスターの亀田誠治(B)を筆頭に4人のバンドメンバーがステージに登場。ドラムにピエール中野(凛として時雨)、ギタリストは長岡亮介(ペトロールズ)と津野米咲(赤い公園)という面々だ。

まず一曲目に披露したのはBUMP OF CHICKENの“天体観測“。ヴォーカリストはキュウソネコカミのヤマサキセイヤ。ハンドマイクでエモーショナルに歌い上げると、途中からはステージを降り盛り上がるオーディエンスの中に飛び込んでいく。

続いては川島道行(BOOM BOOM SATELLITES)によるhideの“ピンクスパイダー”。ポップでヘヴィな原曲を川島の熱い歌声が蘇らせる。ちなみに彼はこうしたセッションで歌うのも、日本語で歌うのも、ほぼ初めてだという。BOOM BOOM SATELLITESに憧れて育ったというピエール中野が、その興奮を伝える。

次に登場したのは大森靖子。「あまり言ったことがないんだけど、YUKIちゃんのファンクラブに入ってたんです」という彼女が歌ったのは、JUDY AND MARY“そばかす”。帽子を飛ばし、ピンク色のジャンパーを振り回しながら、性急で衝動的な歌声を響かせる。

「去年の夏くらいに、鹿野さんから電話があって。『どうしても、亀ちゃん、一緒にやりたいことがある』って。そこから計画を練り始めたんです」と、亀田誠治がバンドの由来を語ったMCに続いては、ド派手な衣装に身を包み虹色のサングラスをかけたKREVAが登場。歌うはウルフルズ“ガッツだぜ!!”。オートチューンのエフェクトをかけたボーカルで、陽気なファンクの原曲をKREVA色に染めて披露した。

先ほどステージを終えたばかりの高橋優は、アコースティックギターを抱えて登場。「自分のステージより緊張してます」と語った彼だが、披露した尾崎豊“15の夜”は、まるで彼の持ち歌と思うばかりのハマりっぷり。力の入った熱唱で、大歓声を浴びていた。

そして最後に登場したのは、KEYTALKの寺中友将と首藤義勝。喋り方も含めて完全に桑田佳祐になりきった首藤の曲紹介から、サザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」を歌う。途中からは「♪ラララ~ラララ」のメロディを巨匠(寺中)がそれぞれMr.Childrenの桜井和寿、平井堅、ASKAの物真似で歌う場面も。ラストはフロアだけでなくスタンド後方まで全員が手を大きく左右に振り、大盛り上がりの中、終演となった。

「『またやって!』って、みんな書き込んでくれる? 俺ら、やる気まんまんだから」と、亀田誠治は最後に告げていた。

是非、再演を期待したい!

(柴那典)

セットリスト

1. 天体観測/Vocal:ヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)
2. ピンクスパイダー/Vocal:川島道行(BOOM BOOM SATELLITES)
3. そばかす/Vocal:大森靖子
4. ガッツだぜ!!/Vocal:KREVA(KICK THE CAN CREW)
5. 15の夜/Vocal:高橋優
6. 勝手にシンドバッド/Vocal:寺中友将&首藤義勝(KEYTALK)