5.4 MON 16:30-17:00 GARDEN STAGE
D.W.ニコルズ

風に乗って舞った珠玉のメロディ!

VIVA LA ROCK2日目、最初のGARDEN STAGEに登場してくれたのは、今年結成10周年を迎えたD.W.ニコルズ。開演前にサウンドチェックのために登場したわたなべ だいすけ(Vo&G)は、いつものチョッキ&ベストのウエスタンスタイルの出で立ちで、GARDEN STAGEのアットホームなテントステージがとても似つかわしい。風に乗せるように奏でられる優しくてオーガニックな音色は、まるで人を呼び寄せる魔法の音色のようで、お客さんもぞろぞろと集まってくる。

そんなふうにいい意味でゆるい空気の中始まったライヴは、心地いいグッドメロディを聴かせる“春風”からスタートし、同じようにうららかに気持ちよく歌を響かせる“スマイル”へ。日が落ちてアツ過ぎもせず、寒過ぎもせず、やや風は強かったもののリラクシンなこの会場の雰囲気にD.W.ニコルズの音楽はとてもよく似合っている。手拍子しながら聴き込む人やシャボン玉で戯れる子供達……それぞれがそれぞれの思うままに、気ままで自由に音楽を楽しむ光景は、パンク&ラウド系が多かったこの日のラインナップでは稀有なものだった。

「わかってる。今日のラインナップの中で俺達が浮いてるのわかってるよ! でも俺達みたいなバンドこそ、本当はロックフェスに出るべきじゃないんですか!?」

わたなべが途中放った、自虐的とも恨めしい本音とも取れるMCは、しかし、わたなべの自信とプライドの裏返しでもあったはずだ。新曲の“LIFE”や“グッデイ”で聴くことができた、初めての人でも口ずさめるほどの親しみやすいメロディ、あちこちから響いてくるハンドクラップと流れていくシャボン玉を眺めていると、それが間違いではないことがよくわかる。文字通り、これが本当のフェスティヴァルミュージックだと、思わず納得させられるライヴだった。

(黒田隆太朗)

セットリスト

1. 春風
2. スマイル
3. フランスパンのうた
4. LIFE
5. グッデイ