5.4 MON 17:00-17:50 STAR STAGE

ゲスの極み乙女。

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覚醒の最中にある
ゲスのパンク精神

まだフルアルバム一枚しか出してないバンドとはとても思えないほどの貫禄。去年はVIVA! STAGEのトップバッターだったゲスの極み乙女。。さらに大きなSTAR STAGEへとスケールアップした2年目の出演は、まさに覚醒の最中にあるバンドの姿を見せるステージだった。

BLOC PARTY“Hunting For Witches”のSEに乗せて登場した4人は、まずは名刺代わりの一曲“猟奇的なキスを私にして”をプレイ。お客さんのハートをぐっと掴むと、“デジタルモグラ”から新曲“私以外私じゃないの”へ。サビのメロディは超キャッチーだけれど、間奏やアウトロはかなり技巧的なナンバーだ。ほな・いこか（Dr）が鋭いビートを見せ、腕まくりした休日課長（B）とちゃんMARI（Key）がテクニカルなアンサンブルを聴かせる。

続く“パラレルスペック”は、休日課長のスラップベースを活かしたファンキーなバージョンで披露。4人のプレイヤーの腕とセンスを見せ、そのまま“ユレルカレル“へ。川谷はハンドマイクで歌い、伸びやかな歌声を響かせる。

ちゃんMARIのお馴染みの掛け声「コポゥ！」から、休日課長は「埼玉は私の地元です」と告げ、「今日ここでできることを両親に感謝したいと思います。そしてお客さんの皆さん、ありがとう！」と語り、歓声を呼ぶ。川谷は去年の出演後に湘南の『テラスハウス』ロケ地を見に行ったらレコーディングに遅刻したエピソードを語るなど、MCは微笑ましいやり取り。そして新曲“ロマンスがありあまる”へ。川谷がギターとピアノをプレイし、疾走するビートにフックのあるメロディを持つ、新たなアンセムになりそうな曲だ。

そしてラスト3曲、フロアの後ろまでを踊らせた“キラーボール”からはお客さんと一体になる展開。休日課長のコールアンドレスポンスからエネルギッシュに駆け抜ける“ドレスを脱げ”、そして「一緒にパラリラパラリラ言いませんか!?」と川谷が呼びかけた“アソビ”で大きな盛り上がりを作ってエンディングとなった。

最後には、本日夜に放送される『しゃべくり007』への出演も告げ「『しゃべくり』で俺らがスベってても、ロックバンドなんでどうでもいいんだよ！」と言い放っていた彼ら。パンクやラウドロックのファンが多いこの日のVIVA LA ROCKでも、彼らなりのパンク精神と抜群のプレイアビリティで大きな波を生み出していた。

痛快だった。

（柴那典）

セットリスト

1. 猟奇的なキスを私にして
2. デジタルモグラ
3. 私以外私じゃないの
4. パラレルスペック（funky mix ver.）
5. ユレルカレル
6. ロマンスがありあまる
7. キラーボール
8. ドレスを脱げ
9. アソビ