5.3 SUN 19:10-20:00 VIVA! STAGE
KEYTALK

トップバッターからトリへ
躍進を証明する狂乱のライヴ

今年のVIVA! STAGE、初日のトリを飾るのはKEYTALK! 昨年の彼らは一日目の同ステージでトップバッターとして出演していたのだが、あれから一年を経て堂々トリでの帰還である。その成長ぶりを示すかのように、開演前から多くのオーディエンスがバンドの登場を今か今かと待ちわびている。さあ、舞台は整った。

引き金を引いたのは一曲目の“パラレル”。イントロが鳴ると同時に大歓声が上がり、大勢のオーディエンスが飛び跳ね、それをコントロールするバンドのステージングももはや堂に入ったもの。人気曲“sympathy”では〈ラララ〉に合わせて四方八方から手が上がり、“太陽系リフレイン”でもその勢いは落ち着くどころかますます加速していく。各パートがソロを挟みながらの巧みな進行は、一昔前の彼らにはまだなかった部分だろう。まさに絶好調だ。

「下北沢からやってきたKEYTALKです!」というMCとコール&レスポンスから、最新シングルの“桜花燗漫”へ。ライヴを第一に考える彼ららしく、クラップをはじめとした盛り上がりのためのギミックがちゃんと盛り込まれているのもポイントだが、改めて感じるのはやはり職人的なソングライティングの妙だ。それは次の“FLAVOR FLAVOR”にしてもそうで、ビートののりやすさなどももちろん重要な要素ではあるが、大胆な展開や転調など曲の中でのフックの作り方がとにかく上手い。“コースター”ももはや鉄板。オーディエンスの側がちゃんとこの曲の楽しみ方を理解している。

終盤は「VIVA LA ぺーい!」のコール&レスポンスから、大名曲“fiction escape”! 3分間ポップのお手本のようなこの曲から、さらには初期の重要曲“トラベリング”、そしてあっという間のラストナンバー“MONSTER DANCE”へ。ライヴでの機能性に特化したような、やり過ぎパーティーチューンでサークルモッシュを巻き起こして本編が終了。さらにアンコールでは“MABOROSHI SUMMER”でステージ上もフロアもさらに踊る踊る。息つく暇のない怒濤の50分間、KEYTALKは今の勢いそのままにVIVA! STAGEを駆け抜けていった。

(金子厚武)

セットリスト

1. パラレル
2. sympathy
3. 太陽系リフレイン
4. 桜花爛漫
5. FLAVOR FLAVOR
6. コースター
7. fiction escape
8. トラベリング
9. MONSTER DANCE
10. MABOROSHI SUMMER