5.5 TUE 12:15-12:50 CAVE STAGE

森は生きている

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まさに孤高！
覚醒感漂うサイケ空間が現出！

昨年に続き2年連続でCAVE STAGEに登場してくれたのは、前衛的ポップを奏でる森は生きている。サウンドチェックでは“グッド・ナイト”を演奏、バンドの核となっている緻密なアンサンブルでゆらゆらとサイケデリックな音色を奏で、早くも会場の空気を自分達の色で染めていた。

本編は都市の喧騒からそっと手を引いて異次元へと連れ立ってくれるようなソフトロック、“気まぐれな朝”でスタート。竹川悟史（Vo＆G＆B、etc）の歌は第一声から調子よさそうで、彼の穏やかな歌とフルートの柔らかい調べがオーディエンスを秘境に連れていく。そこからは彼らのライヴ最大の醍醐味である、すべての楽曲をシームレスに繋げて曲もジャンルも超越するような文字通りの「ライヴ」セッションへと突入。“新曲1”では灰野敬二を思わせるノイズの濁流を会場中に垂れ流しオーディエンスを酔わせ、そこからチェンバーポップ風のフルートと鍵盤のメロディが漏れ出して“磨硝子”へと移行。互いの楽器同士が共振し合う気持ちよさは格別で、さらに中盤から後半での歪ませたギターの壁を強烈にノックするベース音の不気味さはジャーマン・プログレのよう。最後は鍵盤とコーラスが紡ぐ繊細のメロとシャカシャカなるパーカッションからくすぐったい冒頭から、再び凶悪なディストーションを響かせる“新曲2”でフィニッシュ。曲を終えるとリーダーの岡田拓郎（G＆Cho、etc）が思い出したように「ありがとうございます、森は生きているでした」と一言添えたが、アクト中はMCも煽り文句も一切なし。楽曲それ自体のクオリティと、自身らの強靭なプレイヤビリティだけでステージを完結させた、音楽至上主義のライヴだった。

（黒田隆太朗）

セットリスト

1. 気まぐれな朝
2. 新曲1
3. 磨硝子
4. 新曲2