5.4 MON 19:10-20:00 VIVA! STAGE
TOTALFAT

「世界で一番でかいパーティ」で誇示した圧倒的な存在感

VIVA! STAGE 2日目のトリを務めるのはTOTALFAT。フロアからの熱烈な歓迎を両手を広げて受け止め、グッとギアを上げる。オープニングナンバーの和物お祭りチューン“夏のトカゲ”では、のっけからオーディエンスにタオルを狂ったように回させ、早くもエンディングのような盛り上がり。TOTALFATはかつて、全編英語詞で歌っていたメロディックパンクバンドだが、こうして日本語詞を採り入れた曲でも、フロアをロックする姿は実に感慨深い。そして、続く“Room45”ではVIVA! STAGEに巨大なモッシュサークルまで出現した。

何年も前にライヴハウスで彼らのライヴを観た時、「新たなメロコアヒーロー」が生まれたと感じた。しかし、その予想は甘かった。4人はそんな狭いジャンルを飛び越え、もっと大きな存在へと成長を遂げていた。見た目の割にかなり長いキャリアを誇る彼らだが、地道にスキルを磨き、ライヴを重ね、そして試行錯誤を繰り返しながら、この大舞台に立っている。10代からバンドを始めた彼らが、いつの間にか自分達よりも年下になった多くのオーディエンスをロックしているだなんて……。爆発したかのように暴れるフロアを見渡してるうちに、思わずグッときてしまった。数年前、彼らが日本語を採り入れたことで離れていったファンもいるだろうが、そいつらに今目の前で展開している光景を見せてやりたい。いや、今から観に来い。

昨年、“夏のトカゲ”をビバラで初披露したのに続き、4人はまたしてもこの場に新曲を持って来た。サンバのノリがグルーヴィなサマーチューンで、フロアの反応も良好だ。暴れさせるだけでなく、踊らせる技まで身につけたTOTALFATだが、大ノリのハードロックチューン“Call It Love”や“The Naked Journey”では、フロアに大きな縦ノリの波を起こす。これだけ多彩な攻めを可能にしてるのは、各メンバーの卓越した演奏スキル。“The Naked Journey”や本編ラストの“Place to Try”で魅せた、Jose(Vo&G)とKuboty(G)のツインリードには特に痺れた。さらに、“Place to Try”で感動的だったのは最後のコーラス。<Forever / 君はひとりじゃない / 涙をこえて / 君と進んでいこう>の大合唱は、かの名曲“Don’t Look Back In Anger”並みの一体感を生み出した。想像以上のスケール感でVIVA! STAGEを圧倒したTOTALFATは、正真正銘のロックヒーローだった。

(阿刀“DA”大志)

セットリスト

1. 夏のトカゲ
2. Room45
3. World of Glory
4. 新曲
5. PARTY PARTY
6. Call It Love
7. The Naked Journey
8. Place to Try
en. Good Fight & Promise You