5.28 SAT 12:00-12:40 VIVA! STAGE
夜の本気ダンス

待ち受けていたのはダンスフロアではなく、
新たなロック体験だった

昨年、CAVE STAGEでビバラデビューを果たした4人組が、今年はVIVA! STAGEへと見事昇格。この1年間での盛り上がりを考えれば当然とも言える。メンバーのリハ姿も余裕たっぷりで、「踊れる準備してもいいですか!?」とガンガン曲をカマしてフロアを温める。ちなみに、この時点で前方のモッシュエリアは満員。うーん、すごい。

ドラムの鈴鹿はステージに登場するなり「踊れますかー!?」と喉を枯らしながら絶叫。そして、オープニングSEをぶつ切りにして、いきなりのキラーチューン“Crazy Dancer”をぶつける。

彼らの急激な盛り上がりに置いていかれてる人もいるかもしれないが、彼らは名前の通り、踊らせることを信条としているバンド。しかし、軽い気分で楽しもうとすると痛い目に遭う。ひりついたギター、硬質なビート、やさぐれたボーカルからはパンクの要素も色濃く感じさせる。ギターリフで押していく“fuckin’ so tired”なんて最高のロックンロールだ。もちろん、彼らの音楽に合わせて踊ってもいい。だけど、左回りで駆けまわりたくなるような衝動を掻き立てるバンドでもある。ああ、めちゃめちゃ格好良い。「帰りにオバマが『ビバラ、行けばよかった』っていうぐらいのライブにするつもりです」なんていう、伊勢志摩サミットに絡めたMCも気が利いていて最高だ。ステージ背後に吊るされた人型オブジェをフレデリックのメンバーに、左右の迷彩の人型オブジェをオバマ警護のために駆けつけた自衛隊員に見立てて笑いを誘う。

ボーカル米田のフロントマンとしての存在も大きくステージに作用している。さりげないコールアンドレスポンスやメンバー紹介が粋でいい。そんな米田が“B!tch”からはギターを背負いラストスパート。最後は出世作“WHERE?”でこの日一番のダンスタイムを演出。3月にメジャーデビューアルバムをリリースし、人気、実力、勢い、全てを掴みとった若手4人組。彼らの未来は光り輝いている――そう確信させるパフォーマンスだった。

(阿刀“DA”大志)

セットリスト

1. Crazy Dancer
2. Show down
3. fuckin’ so tired
4. Feel so good
5. escape with you
6. B!tch
7. WHERE?

撮影=古渓一道