5.28 SAT 10:00-10:40 STAR STAGE
KANA-BOON

ビバラの特攻隊長、見事な一番槍でSTAR STAGEを揺らす!

KANA-BOONが2年連続で1日目のSTAR STAGEのトップ、つまりVIVA LA ROCKのオープニングを務める。この位置、実はなかなか荷が重い。当然、フェス全体に弾みをつけなくてはいけないし、そのくせフェス初日冒頭ということで、集客も含めオーディエンスにどデカい火をつけられるかは、そのアーティストの実力にかかってると言っていい。しかし、これは戦国時代で言えば一番槍の名誉。一発ドカンとカマしてやれば、後々まで語り継がれるわけだ。2年連続でこの大役を任されたということは、前回それだけの結果を彼らは残したということ。

大歓声の中STAR STAGEに現れたKANA-BOONのメンバーは、なんと4人中3人がビバラの公式Tシャツを着用。このステージにかける彼らの気合いが早速伝わってくる。「KAN-BOONです! よろしくどうぞー!」という谷口(Vo./Gt.)の第一声と共に、オープニングナンバー“オープンワールド”のイントロを鳴らし、フロアに眠気覚ましの一撃を食らわす。そして、“机上、綴る、思想”~“なんでもねだり”と最新アルバム『Origin』の冒頭と同じ流れでステージとフロアの雰囲気を確認した。“なんでも~”では腰にくるグルーヴィな演奏でフロアを踊らせたけど、演奏はまだ若干固い印象。

しかし、軽いMCを挟んだ後の“1. 2. step to you”からは徐々に4人のギアが上がっていく。それと比例するかのようにフロアのハンドクラップの音量が上がったので驚いて周囲を見渡すと、あっという間に人の数が増えているではないか。スタンドの200LVまでほぼ満員。このフェス自体に集客力があることはもちろんだが、みんなKANA-BOONが見たかったのだ。朝の早起きにも、電車の遅延にも負けることなく、ここまで必死に駆けつけたのだ。

そんなフロアとの相乗効果なのか、4人の演奏と谷口のボーカルにはさらに力がこもり、顔には楽しげな笑みが浮かび始めた。派手なパフォーマンスではないが、演奏は実にソリッドでぶ厚い。フェスの1番手は確かに大役。しかし、自分たちがフェスの雰囲気を作るきっかけになれるというのは快感でもあるはずだ。

後半は“フルドライブ”や“ないものねだり”といった人気曲で攻め立て、最後は“シルエット”でエモーショナルにフィニッシュ。まるで自分たちのワンマンかのような雰囲気を短時間で作り上げ、堂々と次のアクトへとバトンを渡した。

(阿刀“DA”大志)

セットリスト

1. オープンワールド
2. 机上、綴る、思想
3. なんでもねだり
4. 1. 2. step to you
5. 盛者必衰の理、お断り
6. フルドライブ
7. ないものねだり
8. シルエット

撮影=岸田哲平