5.4 THU 10:30-11:05 VIVA! STAGE

キュウソネコカミ

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3年振りのVIVA! STAGEに立つキュウソ。
マイナスも爆笑と熱狂に変える悪童たち！

「VIVA! STAGEに落ちたと思ってるやろー！」

何か言うだろうな、とは思っていた。案の定、ヤマサキセイヤ（Vo&G）はライヴ中、3年振りに立ったステージについてボヤいた。

過去2年連続でSTAR STAGEに立ちながら、今年はVIVA! STAGEのトップバッターとして登場するキュウソネコカミ。もちろん、このステージに立つことだって名誉なこと。だけど、メインステージからの移動とあれば話は違う。しかし、この感じは楽しむ側からしたら期待しかない。ヤケクソついでになんかやって（または、言って）くれそうだからだ。

名探偵コナンのお馴染みの曲にのって、ステージ現れた5人がカマした一発目は、ゴールデンウィーク半ばでまだ体が起ききっていないフロア目掛けた“MEGA SHAKE IT !”。しかし、そんな気遣いは無用だったようだ。性急な8ビートの目覚ましソングに対し、観客はエネルギッシュにリアクションをしてみせる。そこから矢継ぎ早に“ビビった”～“ファントムバイブレーション”と鉄板曲を畳み掛けたかと思えば、グッとテンポを落として“たまにいるタラシくん”で展開をつける。やたらめったら勢いのいいバンド、というパブリックイメージと異なる姿がこんなちょっとしたところからも垣間見える。

最初のMCで、ヤマサキは「朝からたくさん来てくれてありがとうございます！」と殊勝なことを言ったかと思えば、すぐに矛先はオーガナイザー鹿野氏へ。「『俺の目覚ましのためにお前らを呼んだ』って言われたけど、なぜ俺たちとDENIMSをかぶらせとんねーん！」と、同時刻にCAVE STAGEで熱演中の同郷バンドとのカブりに文句をつけ、観客を笑わせた。

面白かったのはMCだけではない。「ちょっと面白めの新曲やります」と言ってプレイした“NO MORE 劣化実写化（仮）”は、原作マンガが映画化されたときに我々が抱く様々な疑問に対し、全て「大人の事情」で済ますという歌詞が笑える楽曲。中盤にはXジャンプで飛び跳ねる展開もあり、今後のライヴで間違いなく人気曲になるだろう。

“DQNなりたい、40代で死にたい”では「ヤンキーこーわいー」のコールアンドレスポンスの最中にヤマサキがフロアに突撃し、観客の上に仁王立ち。そこで前述のパンチラインが登場するというわけ。マイクが壊れて生声での絶叫になったところも真に迫っていてよかった。彼はこうも叫んだ。「一番負けたくない後輩は、SHISHAMOじゃ～！」そんなこと別に誰も訊いてないのに、こういう過剰なサービス精神が最高だ。

最後は“オリジナリティ”でフィニッシュ。「今日は一緒に酒飲んだり、ソフトドリンク飲んだりして、バンド見ようぜ！」と同じ音楽好きとしてヤマサキはフロアに呼びかけ、最後にこう付け加えた。「来年はSTARに戻る！」

（阿刀“DA”大志）

セットリスト

1. MEGA SHAKE IT !
2. ビビった
3. ファントムヴァイブレーション
4. たまにいるタラシくん
5. 家
6. No More 劣化実写化（仮）
7. DQNなりたい、40代で死にたい
8. オリジナリティ

撮影＝HayachiN