- 5.4 FRI 14:25-15:00 CAVE STAGE
- Amelie
音楽の力で大輪の花を咲かせたAmelie
爽快な曲と天性の明るさで、CAVEに幸福な景色を作る
まだ歌を歌う前、音を鳴らす前にもかかわらず、「よろしくー!!」という挨拶だけで何かこの後輝かしい音楽を聴けるんじゃないかというワクワク感が一気に会場中に広がっていった。開演前から詰めかけたお客さん達は皆、mick（Vo＆G＆Piano）が全身で放出するチアフルなムードに首ったけだ。
“朝は来る”で始まったライヴは、「VIVA LA ROCK、ずっと憧れだったんだ。埼玉出身の私達がここに立つことも夢じゃないんだぞ」（mick）というMCを挟み“ゼロじゃない”へ。＜最高に平等で不平等な世界でも／可能性はゼロじゃない＞という歌は、きっと今の彼女達の心境そのものだろう。Amelieの音楽は全部が全部等身大で、ストレートなエナジーを持っている。だからこの音楽からは純度100％、混じりけなしの興奮を受け取れるのだ。
「埼玉出身、埼玉在住のバンドが、埼玉で一番デッカイフェスにやっとやっとやっと出れました！」（mick）と、溢れんばかりの喜びを何度も伝えながら「ラジオでも流れていない、ライヴでもやったことのない本邦初公開の新曲を」（mick）。と言い、“ライアーゲームじゃ始まらない”を投下。メロコアに和のメロディを乗せた新作『ビューティフルライフ』に収録される新曲で、そこからは間髪入れずに“step!”を披露。いつのまにかギターから鍵盤に持ち替え＜この歌が君に届きますように＞（“step!”）と歌ったかと思えば、「でもこのままじゃ帰れない。もっともっとヤバい景色を作りたいと思います」（mick）。という言葉と共に、会場中のクラップを誘い“メグリメグル”へ。メロコアとJ-POPのいいとこ取りをしたのだろう、ポップで爽快な快速チューンの連打でフロアのヴォルテージを上げながらmickが思う存分遊び倒す快演だ。
「７年前に越谷の小さな町のライヴハウスで始まって、お客さんひとり、ふたりの前でライヴするのが当たり前の日が続いてたこともありました。でも、そうやって１歩１歩しか進んでこれなかったし、投げ出したくなる日もあったけど、今ビバラのステージからみんな見観たら本当に続けてきてよかったなと思いました。本当にみなさんのおかげです。この景色をみなさんに見させていただきました。だからウチらを救ってくれた救世主のみんなに心を込めて歌って帰ります」（mick）。
そんな誠心誠意の言葉から始まった最後の曲は“ヒーロー”。そしてもちろん、それに応えるように「ヒーロー」たるこの場に集まったオーディエンス達も全力で拳と声援を上げていく。とびきり爛漫ですこぶるポップ、駆け抜けるくらい爽快で気持ちがいいほど幸福、そんなAmelieの魅力を1曲1曲に込めてたライヴを最後までやり切った4人が本当に眩しかった。何度も何度も「夢が叶いました」と叫んでいたmickの、はじけるような笑顔に敵うものなんてない。
セットリスト
1. 朝は来る
2. ゼロじゃない
3. ライアーゲームじゃ始まらない
4. step!
5. メグリメグル
6. ヒーロー
撮影＝小見山 峻 テキスト＝黒田隆太朗
