5.3 SUN 21:05-21:45 CLOSING ACT VIVA! STAGE

BOOM BOOM SATELLITES

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恍惚と至福の音空間
ブンブンが鳴らした生命力

VIVA LA ROCK初日のみ特別に用意されたクロージングアクト枠。今年その枠にBOOM BOOM SATELLITESが出演することになった理由を、わざわざ長ったらしく書く必要はないだろう。とにかく、今のブンブンを見たい、見せたい。理由はシンプルにそれだけのはずだ。

硬質なビートに背中を押されるかのように川島がステージ袖から姿を現し、最新作『SHINE LIKE A BILLION SUNS』から“ONLY BLOOD”でライヴがスタート。序盤は新作からの曲を並べ、トランシーなシーケンスから始まる“A HUNDRED SUNS”では、スケール感を増した音の層が空間を埋め尽くしていく。さらにはメランコリーな色合いのミニマルなサウンドから始まり、やがて強力な高揚感を作り上げる“BLIND BIRD”へと、息もつかせぬ展開が続く。

“EMBRACE”の静寂と轟音のつづれ織りから、そのベクトルが光へと向かい、〈carry on,hold tight〉を繰り返す“NINE”の圧倒的なサイケデリック空間を一度目の頂点に、今度は一転“FOGBOUND”でアシッドなトランス空間へと突入。どこまでも空高く舞い上がっていくかのようなシーケンスと、トライバルに打ち鳴らされるパーカッションの対比には体が反応せずにはいられない。まさに恍惚と至福の音空間。そして、川島と中野がフロントに並んで楽器を振り上げる瞬間の有無を言わせぬかっこよさ。これがBOOM BOOM SATELLITES。デジタルだ生だといった概念を吹っ飛ばす、生命の音楽。太陽の音楽だ。

アンコールは“DRESS LIKE AN ANGEL”。まるで鈍器でぶん殴られるかのような音の塊を再び浴び続け、もう完全にノックアウト。「またどこかで会いましょう」。川島がそう言い残してメンバーがステージを去り、VIVA LA ROCK一日目が終了した。

（金子厚武）

セットリスト

1. ONLY BLOOD
2. A HUNDRED SUNS
3. BLIND BIRD
4. EMBRACE
5. NINE
6. FOGBOUND
en. DRESS LIKE AN ANGEL