- 5.4 MON 18:30-19:20 STAR STAGE
- Dragon Ash

これがロックフェスだ!――
無敵のバンドの万感のステージ
「ロックフェスが大好きな野郎ども! ここまで飛んでこい!」
Kjが煽ると、笑顔と歓声と怒号と拳とモッシュとダイブと、いろんな形でオーディエンスが全身でエネルギーを表現して応える。一言でいうなら「無敵」。Dragon Ashが体現したのはそんなライヴだった。セットリストにも一分の隙なし。黒いタンクトップ姿のKjとkenken(B)、そしてDRI-V とATSUSHIというダンサー二人という筋肉質なフロントマンが並ぶ見た目も、そして勿論鍛え上げられた演奏も、とにかく強靭なロックバンドの真髄を見せつける。
「怪我すんじゃねえぞ!」と幕を開けた“Fantasista”から、序盤は“The Show Must Go On”、”Run to the Sun”と息もつかせぬ展開で叩きつける。Kjは笑顔でフロア前方を見下ろし、ラテンのリズムでフロアを揺らす“For divers area”では「ダイブしてるお前らの歌だ! 上でもねえ、横でもねえ、お前らだ!」と呼びかける。
「地方には地元のヤツらが作った小せえロックフェスが一杯あってさ。運営してるやつも観に来てるやつらも最後に涙を流してる。関東は都会だからそういうフェスが根づかないのかなって思ってたら、いいじゃねえか、VIVA LA ROCK!」
KjはMCでこう語る。KenKenの超絶プレイをフィーチャーし、新たなライブアンセムとなった“The Live”に続いては、YALLA FAMILYの3MCをフィーチャーした“Still Goin' On”。そして“百合の咲く場所で”。大歓声が湧き上がる。
「たとえばACIDMANが埼玉を誇りに思ってるみたいに、10-FEETやROTTENGRAFFTYが京都のことを誇りを持ってるように、俺も東京や自分の仲間のことを一番カッコいいと思うし誇りに思ってる」と、Kj。ローカルな場所から大きなことを変えていこうというメッセージに続け、「みんなで音楽聴いて、幸せになろうぜ」と告げて披露した“Lily”で情熱的なメロディを放つ。笑顔を見せながら「歌えるやつ肩車してもらえ! 顔がよく見えないからさ」とオーディエンスに呼びかけ、肩に乗ったキッズ達のたくさんのコーラスが応える。
「これがロックフェスだ」
そんな一言が印象的だった。ラストは“Viva la revolution”。このフェス自体のメッセージにも繋がるような、彼ら屈指の名曲。シンガロングの輪が広がる。
万感のステージを見せてくれた。
(柴那典)
セットリスト
1. Fantasista
2. The Show Must Go On
3. Run to the Sun
4. For divers area
5. The Live
6. Still Goin' On
7. 百合の咲く場所で
8. Lily
9.Viva la revolution