5.5 TUE 14:00-14:50 STAR STAGE
UNISON SQUARE GARDEN

笑顔の3人が見せた
鮮烈なポップセンス

火を噴くようなアンサンブル。キャッチーなメロディと畳み掛ける展開。結成10周年を迎え7月には初の武道館公演も控えたUNISON SQUARE GARDENが見せたのは、独自の進化を果たしたスリーピースの逞しさとポップセンスだった。

白シャツにネクタイ姿で登場し両手を高々と上げた斎藤宏介(Vo&G)を大観衆が迎え入れ、“harmonized finale”からライヴはスタート。“天国と地獄”では、鈴木貴雄(Dr)の手数の多いダイナミックなドラミングに、田淵智也(B)がベースを振り回し、足を高く蹴り上げステージを暴れ回りながらプレイ。ジャキジャキと切っ先鋭い斎藤のギターリフと噛み付くようなボーカルがその上で響き、鋭利な3ピースのアンサンブルを組み上げる。“流れ星を撃ち落とせ”も迫真のプレイだ。

「新曲やります」と告げて5月20日にリリースされるシングル曲“シュガーソングとビターステップ”へ。軽快なビートと痛快なメロディを駆け抜ける一曲だ。“カウンターアイデンティティ”でも鮮烈なプレイを見せ、お客さんを巻き込む。田淵はすでに汗だくだ。

「このまま最後まで行きます」と斎藤が告げて、そこからはノンストップで次々とキラーチューンを投下していく展開。“ライドオンタイム”はミラーボールのキラキラとした光の下でお客さんたちが笑顔で踊り、続くは“オリオンをなぞる”“桜の後(all quartets lead to the?)”。3人のハーモニーも完璧だ。

ラストは“アイラブニージュー”。斎藤宏介は満足気にフロアを見回し、田淵智也は笑顔でオーディエンスを眺める。

息を呑むような鈴木の凄腕ドラムソロ、コールアンドレスポンスをキメて「バイバイ!」と去っていった3人。50分を全力疾走で駆け抜け、まだまだ余力をたっぷりと感じさせるようなステージ。

ワンマンを観たくなるような余韻だった。

(柴那典)

セットリスト

1. harmonized finale
2. 天国と地獄
3. 流れ星を撃ち落せ
4. シュガーソングとビターステップ
5. カウンターアイデンティティ
6. ライドオンタイム
7. オリオンをなぞる
8. 桜のあと(all quartets lead to the?)
9. アイラブニージュー