5.29 SUN 12:40-13:20 STAR STAGE

キュウソネコカミ

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ネクストキュウソの予兆？
噂のエモーショナルな新曲を披露

昨年に引き続いてのSTAR STAGE登場となるキュウソネコカミ。3月には幕張イベントホールとインテックス大阪でのワンマンを成功させるなど、すっかり大舞台も板についてきた感じだが、それでも始まってみるまで何が起こるかわからないのが彼らのライブの魅力。この日もリハから“ビーフorチキン”や“GALAXY”で本番さながらの盛り上がりを見せ、本番への期待が募る。

「ナイスリハでした。というわけで、本番行かせていただきます」と、ステージから去らずにそのまま“MEGA SHAKE IT !”でスタート。パワフルなアンサンブルからはこの一年でのバンドの基礎体力の向上がはっきりと伝わってくる。多彩なリズムパターンを内包した“ファントムヴァイブレーション”、ダンサブルな“記憶にございません”にしても、シンプルに演奏だけで会場を揺らす力があり、「いつの間にか、キュウソは実力派バンドになったのかも……？」なんて思えるほどだ。

もちろん、“記憶にございません”での「目をつぶれ！今まで生きてきて一度でも嘘をついたことがあるやつ、手を上げろ！」「『はい』は一回でよろしい！」のようなお決まりのネタパートもやっぱり面白い。“DQNなりたい、40代で死にたい”では「ヤンキー怖い」の大合唱から、ヤマサキセイヤがオーディエンスの上を歩く恒例の離れ業を見せ、「ホントにみんなに支えられてる！物理的にも精神的にも売り上げ的にも！」と叫ぶと場内から大きな歓声が送られた。

続いて披露された新曲は「ボロボロになってやっと気づいた」というセイヤのエモーショナルなシャウトが印象的な一曲で、この曲が一切のギミックなく演奏されたことからも、やはりバンドが一皮剥けようとしていることが感じられる。今後彼らにとって大事な一曲になりそうだ。

再び場内が一体となった“ハッピーポンコツ”でセイヤが「ビバラありがとう！」と叫ぶと、ラストは「全部忘れて踊りましょう！」と“ビビった”でオーディエンスと共に大ジャンプ！「俺らを見つけてくれてありがとう！また会いましょう！」の言葉を残して、熱狂のステージを終えた。エンタテイメントバンドの裏側にある彼らの本気が、いよいよ露になりつつあるのかもしれない。

（金子厚武）

セットリスト

1. MEGA SHAKE IT !
2. ファントムヴァイブレーション
3. 記憶にございません
4. 良いDJ
5. DQNなりたい、40代で死にたい
6. 新曲
7. ハッピーポンコツ
8. ビビった

撮影＝岸田哲平