5.3 WED 11:05-11:45 STAR STAGE
04 Limited Sazabys

VIVA LA ROCK 2017開幕!
フォーリミが初STAR STAGEで号砲を鳴らす!

意外にも今回がフォーリミ初のSTAR STAGEとなる。そう、意外にも、だ。昨年9月にリリースしたアルバム『eureka』のヒット、今年2月に行われた日本武道館におけるソールドアウトショー、そして今年で2年目となる主催フェス「YON FES」の成功が、この大舞台を当然のものとして我々に感じさせるのだ。しかも、3日間の切り込み隊長とも言うべきこの出順は、主催者としても大きな期待を寄せている位置。「あの4人なら初日の早い時間でもお客さんを呼んでくれる」そんな期待が込められているのは想像に難くない。当然、STAR STAGE周辺は開演前から多くの観客で大賑わい。さあ、4人を迎える舞台は整った――。

レーザービームが天を貫き、パイロが燃え盛る演出の後、おなじみのSEと共にステージ上に姿を現すフォーリミの面々。そこから定位置に付くまでの流れは余裕すら感じさせる。そして、スッと息を吸い込んだGEN(Vo&B)の口から放たれたのは“Horizon”のフレーズ。その後、バンドインとともに特大の音塊がフロアに襲いかかる。思い返してみれば、この最初の一音目の破壊力がこの後の圧倒的な展開を約束していたんだ。

続く“monolith”では「3年目、遂に来たぜSTAR STAGE」と歌詞を改変してフロアを湧かし、“cubic”ではフロントに設置された12基のパイロが火を噴く――フォーリミとは関係ないが、ビバラの演出、今年は特殊効果(火炎やレーザー)も入ってなんだか派手になってる。

ちょっぴり肌寒かったはずなのに、気付けばじんわりと熱気が体を包み込む。周りを見渡すと、フロアの前も後ろも彼らの武道館公演を思い起こさせるような熱狂だ。

最初のMCではGENが主催者の前説の長さに文句をつけ、朝イチの出番にもひと言。「早起きしたくないからバンドやってるのに」という世界中のバンドマンが首がもげるほど同意しそうなセリフでフロアを笑わせた。

彼らしいボヤキのあとは少しテンポを落とし、“Warp”で場の雰囲気を微妙にシフトチェンジ。今回は全3ブロックで構成されたステージだが、基本的には各ブロック曲間なしで突っ走るスタイル。しかし、そんなテンションの高い演奏とは裏腹に、各メンバーのパフォーマンスは実に落ち着いたもの。初のSTAR STAGEだからと浮かれず、過剰に責任を背負い込まず、等身大で安定感のあるステージングだ。これがなんだかすごく心地良い。もちろん、バンドのアンサンブルは骨太で強固。文句のつけようがない。

最後のMCでは、「さっきはディスったけど、ありがとうございます。このフェスに出るのは3年目で4回目(1度目の出演時はVIVA! STAGEとCAVE STAGEの2枠出演という異例の抜擢だったのだ)。僕たちにとってすごく大切なフェスになってます。毎年ここに出たい。もっともっと格好良いところを見せたいし、俺たちまだまだこんなもんじゃないと思ってるし、(the telephonesやWANIMAのワンマンみたいに)俺たちもここに立ちたい」と、主催者への感謝とともに今後の野望をさりげなく宣言。

たしかにフォーリミはまだまだこんなもんじゃない。来年、さらなる「いい位置」で我々に素晴らしいステージを見せてくれるはずだ。根拠もなくこんなことを言っているわけではない。40分という短い時間ではあったけど、1年前とは違うメンバーの顔つきや落ち着き、演奏の爆発力がそう確信させるんだ。

ラストの“swim”の演奏後、「時間が余ったから」と予定外の1曲“Remember”で観客を喜ばせ、4人は颯爽とステージを去った。

(阿刀“DA”大志)

セットリスト

1. Horizon
2. monolith
3. fiction
4. cubic
5. Warp
6. climb
7. drops
8. Terminal
9. swim
10. Remember

撮影=古渓一道