5.5 FRI 18:00-20:00 GARDEN STAGE
DJダイノジ

古今東西の音楽を蘇らせる名プレイが炸裂!
夜のガーデンを至高の楽園に変えた!

「世界中のいい音楽を集めました!隣の人とハッピーな気持ちも分け合いながらいきましょう」(大谷ノブ彦)という約束が結ばれてから始まったのは、120分に及ぶDJダイノジによるロングプレイ。2年連続となる、最終日GARDEN STAGEの大トリである。

星野源、Base Ball Bear“すべては君のせいで”、クリープハイプ“TRUE LOVE”と、直近のアーバンなブラックミュージックで心地いい横揺れを呼び込むオープニングから、前半戦最初のハイライトはHi-STANDARD“STAY GOLD”。そして何より、POLYSICS、ヤバイTシャツ屋さんなどのパーティチューンを交えてからの星野源の“恋”は最強だった。「みんなで踊る」という意味において、今これほどの必殺技は他にないだろう。夜の闇に沈んでいくガーデンも、パンパンに膨れ上がったオーディエンス全員で「恋ダンス」を踊れば幸福な楽園だ。そこからは「あなたの『好き』を肯定しにきました」という自身のポリシーを何度も投げかけながらのsumika“Lovers”、“創聖のアクエリオン”での<一万年と二千年前から愛してる>→「俺もー!!!」というコールアンドレスポンス、大地洋輔による柴田恭兵のモノマネなど次々と「必殺技」をキメていく充実ぶり。そしてThe Beatlesの“Don't Let Me Down”でも大シンガロングを呼び起こし、andymoriをプレイ。彼が投げかけた「解散したバンド、この世にいない人――再生ボタンひとつで甦らせよう」という言葉は、DJに限らず、音楽における史上の醍醐味だろう。

また、後半戦に入ってもその勢いは増すばかり。WANIMA、THE BLUE HEARTSでさらにシンガロングを量産しながら、UNISON SQUARE GARDENの“シュガーソングとビターステップ”では大地が場外に飛び出しエアギターをプレイするパフォーマンスで完全勝利。そのまま10-FEETの“その向こうへ”をスピンし、このアクト最大のサークルモッシュ発生させる盤石ぶりだ。残った体力を使い果たさんとばかりに笑顔と歓声が広がっていった景色は心底感無量である。

Mr.Children“エソラ”で大団円を迎えるまで、巧みなプレイとトークでオーディエンスの心と身体を躍らせ続けた大谷と、あらゆる楽曲を弾きこなす「ギタープレイ」とダンスで2時間沸かせ続けた大地。ふたりはその背中にガーデン中の拍手を集めながらステージを後にした。

(黒田隆太朗)

撮影=ヤオタケシ