5.2 TUE 21:30-22:00
フレンズ

2017年の前夜祭もいよいよトリ、フレンズの登場である。ひろせひろせ(Vo&Key)が「1曲目からグイグイいっちゃおうと思ってるんですけど、いいですかぁー!」とフロアを煽り、まずは“塩と砂糖”で口火を切った。ハンドクラップとコール&レスポンスの応酬、クルクルと目まぐるしく入れ替わるおかもとえみ&ひろせひろせのツインヴォーカルの掛け合いから生まれるハピネスと青春性、メンバーそれぞれが縦横無尽に跳ね回るパフォーマンスが折り重なって、会場全体が多幸感でパンパンである。ピョンピョンと跳ぶ人、笑顔いっぱいで終始手拍子する人、大声で歌う人……そこにいる誰もが好き勝手に体を動かし始め、音楽の愛おしき自由一点で繋がれた一体感が生まれている。大笑いする時に自然と手を叩いてしまうような、何か嬉しい時やめでたい時に拍手してしまうような、そういう歓びがある。ああ、楽しい!

一転しておかもとえみの繊細な歌い回しとゆったりとしたリズムがベストマッチな“夜にダンス”で心地よい揺れを生んだのち、会場に満ちている自由な幸福感をそのまま曲に落とし込んだような“ビビビ”を披露。終盤では、おかもとえみが「祭りじゃ!」というコール&レスポンスをしたいと言い出し「……祭りじゃ?」と若干フロアが戸惑うも、ひろせひろせが「みなさん、大丈夫です。僕もハテナですから」と笑いながら、オーディエンスを巻き込んでみんなでそれを全力で実行。のっけから観客との距離をゼロにしてしまうライヴパフォーマンスは、フレンズの音楽性はもちろん、おかもとえみの持つ強烈な人懐っこさによるところも大きい。彼女のどの相手の懐にも遠慮なく飛び込んでいくような無邪気さとキュートさがメンバーの演奏、そして何より音楽そのものと一体となり、とても巨大でとても愛おしいハピネスを爆発させていった。

そうして披露されたラストナンバー“Love, ya!”では、なんとCreepy NutsからDJ松永をステージに招いてスペシャルなコラボレーションを披露。さらにアウトロでR-指定が登場してラップをかますと、もちろんフロアの興奮は最高潮に。フレンズとCreepy Nuts両者から放出されるポジティヴ&ハッピーな熱量が凄まじい一体感を作り出し、最高の形で幕を閉じた。

(矢島大地)

セットリスト

1. 塩と砂糖
2. 夜にダンス
3. ビビビ
4. 夜明けのメモリー
5. Love, ya! w/Creepy Nuts

撮影=古渓一道