5.5 FRI 12:20-13:00 STAR STAGE
HEY-SMITH

スカパンクヒーローがSTARに降臨!
さらなる飛躍を感じさせる怒涛の40分。

今日のラインナップを見れば一目瞭然。ビバラ最終日はパンク・ラウド色の濃い1日となっている。そんななか、スカパンク代表としてSTARに現れたのはHEY-SMITHだ。フロアの雰囲気もこれまでとはいくぶん違うものになっている。早くも興奮状態、暴発待ったなしだ。

フロアの熱を解放するようにカマす1曲目は“Endless Sorrow”。疾走するビートに耳をつんざくホーン隊、絶叫するヴォーカルでフロアには早くも混沌とパンクの一体感が生まれている。真っ昼間のパンクロックタイムはバンドにとってなかなかツラいものがあるはず。しかし、メンバーの顔に浮かぶのは笑顔ばかり。

「お前たちの目の前にいるのは本物のパンクバンドだから、俺達にまかせとけ!」という猪狩秀平(Vo&G)のパンク兄貴らしいひと言のあとは、“2nd Youth”。2015年に大幅なメンバーチェンジを経験したヘイスミだが、今や元々この編成だったんじゃないかと感じるぐらいのステージングだ。正面から見ると各メンバーが等間隔に並ぶように立ち位置が設定されていて、ビジュアル的にもイカしている。

ホーン隊は“Jump!!”のように出番がなくなる場面では、クルクルと立ち位置を入れ替わったり、フロアを積極的に煽ったりと、エンターテイナーぶりを発揮。猪狩は自分たちのことをパンクバンドだと言っていたし、それは間違いないんだけど、こういった大会場で外に開けたパフォーマンスを観ていると、彼らはその域を超えつつあるんじゃないかという気になってくる。ステージが進むに連れて、もっと大きな場所へ出ていって欲しいという感情が強くなるんだ。

そんなことを考えていると、“The First Love Song”でPAエリアにいるスタッフが2人並んで手を挙げている光景が目に入った。バンドだけでなく、スタッフも一丸となって全力で楽しんでいる。いい画だ。

中盤戦は、ちょっとテンポを落とした“Summer Breeze”からスタートし、高速スカパンクチューン“We sing our song”からエンディングへ向けて爆走していく。“Download Me If You Can”の演奏前に猪狩が言った「どんなにネットが進化しても、この瞬間をダウンロードされることはない!」という言葉は、パンクだけでなく、全ての音楽現場に対して言えること。今を楽しむために、2017年5月5日のこの時間を楽しむために、観客一人ひとりがステージ向けてそれぞれの感情を放った。エンディングの“Goodbye To Say Hello”まで、一分のスキもない完璧なパンクロックショーだった。

(阿刀“DA”大志)

セットリスト

1. Endless Sorrow
2. Dandadan
3. Don’t Worry My Friend
4. 2nd Youth
5. Like A Gentleman
6. Jump!!
7. Radio
8. The First Love Song
9. Summer Breeze
10. Truth Inside
11. We sing our song
12. Download Me If You Can
13. Goodbye To Say Hello

撮影=古渓一道