5.3 WED 15:00-15:35 GARDEN STAGE
岡崎体育

サプライズの一番手は“音楽の不法集会”
鬼才・岡崎体育がガーデンを占拠!

全出演アーティストとタイムテーブルの発表後も、長らく「?」となっていたビバラ初日GARDEN STAGEのトップバッター。今朝8時に明かされたそのアーティストは、なんと、岡崎体育!まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで人気者となりつつある彼が出演するというわけで、エリアには開演前からぎっしりとお客さんが集まり満員状態。周囲にも観客が押し寄せ、期待度の高さを伺わせる。

ちなみに、岡崎体育は歌詞の中でも「さいたまスーパーアリーナで口パクをやってやるんだ」と歌っていて、しかもさいたまスーパーアリーナでのワンマンライヴ実現を公言していて、けれどビバラとしてはぜひ彼に出演して欲しいという想いがあり、そんな両者の気持ちの中で、今回は当日発表のシークレットアクトとしてさいたまスーパーアリーナの「外」にあるGARDEN STAGEでの出演となったのだ。

そんな中、いつもの盆地テクノパーカーに身を包んだ岡崎体育は、抜群のエンターテイナー精神で全員を笑いと興奮の渦に巻き込んでくれた。

まず1曲目に披露したのは“Explain”。曲展開を歌詞で説明してしまうという禁断の曲で、<大事な1番のサビが終わって2番に入った瞬間に/実は口パクだったことをみんなにカミングアウト>とマイクを離れ<だから歌ってる途中に水分補給もできる>でステージドリンクを飲むというところでお客さんも爆笑。そしてラストの<いつかはさいたまスーパーアリーナで口パクやってやるんだ絶対>で大歓声が上がる。

続いては「今日は子供が観にきてくれてるんで、対象年齢3歳から5歳くらいの子たちに向けて作った曲を聴いてもらいたいと思います」と、“okazaki child management”を披露。子供向け番組の「歌のお兄さん」風に始まりながら、どんどんドラッギーに危うさを増していく展開に客席からは笑いが絶えない。

そして3曲目は「ちゃんと歌おうと思います」と“Voice Of Heart2”を披露。ゆったりと染み入るメロウなトラックに乗せて、日常のやるせなさを歌い上げていく。エレピの音色がしっとりと響く。かと思えば途中から「お前なに中途半端な歌唱力見せとんねん! あとマイク持ってない方の手でチョップするのやめろ!」といちいち録音されたツッコミが入るという、これまた掟破りの1曲。続いて「占いの曲を書いてきました」と披露した12星座の人たちに勝手にアドバイスする“Horoscope”も含め、一見ふざけてるだけに見せかけて、かなりの音楽的な知性に裏付けされた展開力を見せるのが岡崎体育の鬼才たる所以。6月14日にリリースされるという新作アルバム『XXL』も楽しみだ。

後半は「バンドに対しての嫉妬心が生んだ1曲です」という“FRIENDS”を披露。腕にハメた布切れのペンギン「てっくん」の友情をミュージカル調に語るかと思いきや、途中からギャラの分け前の話に展開し<バンドざまぁみろ!>とオーディエンス全員とシャウトする1曲だ。ただし今回は特別バージョン。そのまま終わるかと思いきや感動的な曲調に展開し、右手のてっくんに「君は去年のラジオで鹿野さんから直接ビバラのオファーをいただいたね。でも君がさいたまスーパーアリーナでのワンマンライヴを目標にしていること、ここに特別な思いを持っていることを鹿野さんは知っていた。それでサプライズで外の出演にしてくれたんだ。だから君は鹿野さんの愛をちゃんと受け止めなきゃいけない。『バンドざまーみろ!』なんて言葉で他の出演者をディスっちゃダメなんだ」とたしなめられるというオマケつきだ。

最後の“家族構成”まで、一分の隙もなく盛り上げてくれた岡崎体育。まさに「音楽の不法集会」を見せてくれた。

(柴 那典)

セットリスト

1. Explain
2. Okazaki child management
3. Voice Of Heart2
4. Horoscope
5. FRIENDS
6. 家族構成

撮影=ヤオタケシ