5.3 WED 17:10-17:45 GARDEN STAGE
ONIGAWARA

ポップに対する絶対的な信頼を胸に
スーパーJ-POPユニットがロックの祭典に登場

少し肌寒くなってきた夕方のGARDEN STAGEでは、スーパーJ-POPユニットによるホットなGIGがスタート。ディスコクラシックな一曲目“タンクトップは似合わない”が始まると、フロアの前方にはペンライトを振りかざすガワラー(彼らのファンの愛称)の姿も多数見受けられる。さらに、斉藤伸也のやたら男前なMCやアイドルばりの振り付け、人文字で「ONIGAWARA」を作るなどして初見と思われるお客さんも徐々に巻き込むと、サビでは一斉に多くの手が挙がった。「ポップミュージックは僕のもの」では3人のオニーズJr.も登場して、自然と笑顔がこぼれる。

すかんちか、もしくはチェッカーズかといった感じの“恋のメリーゴーランド”にしても、竹内サティフォの布袋寅泰モデルのギターによるカッティングをフィーチャーした“ボーイフレンドになりたいっ!”にしても、80~90年代のJ-POPに対するオマージュがたっぷり詰まった楽曲はどれもキャッチーでとにかく耳馴染みがいい。その絶対的なメロディに対する信頼があった上で、大まじめに馬鹿をやって、「僕は君たちのボーイフレンドになりたい!」と大きな声で訴えるONIGAWARAは、何だか妙にかっこいいのだ。

振り付けの練習からスタートしたフィリーソウル風の“ヒットチャートをねらえ!”では再びオニーズJr.も加わって、サビではフロアの後ろの方まで一緒に踊っている姿が確認できる。すごく簡単な振り付けというわけではないのに、多くの人が反応できているのは、やはり「恋ダンス」をはじめとした最近のダンスブームの影響なのかも。ラストの“Eじゃん”では場内がジャンプで一体になり、コール&レスポンスも最後の決めポーズもばっちり。どうやら、みんなONIGAWARAと恋に落ちたらしい。

「スーパーJ-POPユニットがなぜロックの祭典に?」と思った人もいたかもしれない。しかし、2人がかつて竹内電気というロックバンドで活動をしていたことを知っている人も多いだろう。スタイルはまったく違えども、自らの信じるポップをなんとかして届けようとする姿勢はどこまでもロックであり、その想いはきっとあの場に居合わせたオーディエンスに届いたんじゃないだろうか。次はぜひ、もっと大きいステージで見てみたい。

(金子厚武)

セットリスト

1. タンクトップは似合わない
2. ポップミュージックは僕のもの
3. 恋のメリーゴーランド
4. ポーイフレンドになりたいっ!
5. ヒットチャートをねらえ!
6. Eじゃん

撮影=ヤオタケシ