5.4 THU 18:00-19:00 GARDEN STAGE
DJピエール中野(凛として時雨)

「音楽の魅せ方」を知る男
DJ:ピエール中野の真髄発揮な独壇場!

凛として時雨の超絶敏腕ドラマーとして名を馳せながら、巧みな話術をも駆使するアイドル好きのDJとしての知名度も地味に拡大してきた彼がDJアクトとしてガーデンに登場。「こっから激しく体力を使うことになる。その準備はできていますか!?」という言葉通りの、超豪華客演がてんこ盛りのダンス空間を生み出していった。

ピエール中野のDJの信条は「他人の曲で大盛り上がり」。というか、基本的にDJというのはそういうものである。しかし、当然のことながら他人の曲をかければ何でも盛り上がるという単純なものであるはずもなく、それを「いかに聴かせいかに魅せるか」によって盛り上がりは変わってくる、つまりそこがDJとしての腕の見せどころ。ピエール中野のDJはそこが絶妙なわけだけど、特にこの日は9mm Parabellum Bulletの曲をスピンすれば先ほどVIVA LA GARDENにソロ出演した菅原卓郎が飛び入りし、the telephonesの曲をスピンすればlovefilmとして出演した石毛輝が負けじと飛び入りしてくるというスペシャルが連発し、気づけば熱狂が熱狂を呼び続ける倍々ゲームのような展開に。その勢いのままにPerfumeの“チョコレイト・ディスコ”やMAN WITH A MISSIONの“FLY AGAIN”など人気曲を立て続け放り込み、ASIAN KUNG-FU GENERATION“リライト”ではGARDEN中から大合唱を引き起こし、もうこれ以上ないくらいの状況になったところで突如ステージに大森靖子が登場するというサプライズを投下。フィールドから悲鳴にも似た歓声が上がる中、大森はまず欅坂46の“サイレントマジョリティー”を熱唱。ちなみにこれ、欅坂46と「けやきひろば」(VIVA LA GARDENが設営されている広場の名称です)をかけているという、この空間自体への愛まで託した粋な計らい。さらに大森はそのまま自身の楽曲である“ミッドナイト清純異性交遊”を1曲まるまる歌い倒し、完全なるピークタイムを描き出した。

その後もAKB48“ヘビーローテーション”、マキシマム ザ ホルモン“恋のメガラバ”を投下、Hi-STANDARDの“STAY GOLD”でサークルモッシュを生み出し、ゴールデンボンバーの“女々しくて”へ。どんな曲をスピンするにしてもピエール自身の音楽愛がちゃんと伝わってくるのがいい。最後はヤバT“あつまれ!パーティーピーポー”で爆上げし、関ジャニ∞“ズッコケ男道”で終演。彼の実力はもちろん、その人柄や人脈をも存分に堪能できる清々しいプレイをこなし、「UNISON SQUARE GARDEN観に行く人ー!? 一緒に楽しみましょう!!」という言葉を置き土産にステージを去った。

(黒田隆太朗)

撮影=ヤオタケシ