5.3 WED 12:20-13:00 STAR STAGE
SHISHAMO

ビバラと共に育った3人が、
今、大きく羽ばたいた

VIVA LA ROCKには4年連続出場のSHISHAMO。一躍ブレイクを果たした今年は、いよいよ初のSTAR STAGEに登場だ。

SAKEROCKの“URAWA-City”に乗せて、タオルを高々と掲げた吉川美冴貴(Dr)、そして満面の笑顔の松岡彩(B)がステージに現れる。そして今年のビバラのオフィシャルグッズTシャツを着た宮崎朝子(Vo&G)は「今年、やっとSTAR STAGEに立たせてもらうことができました!」と挨拶する。きっと彼女たちにとっても、感慨深い場所になのだろう。

まずは1曲目“好き好き!”で、てらいのない真っ直ぐな恋心を歌い上げると、シャッフルビートの“量産型彼氏”でフロアは一気にヒートアップ。アリーナ前方から後ろまでぎっしり埋まった熱気を受け止める彼女たち3人の佇まいは、とても堂々としている。

続いては “僕に彼女ができたんだ”でオーディエンスのハンドクラップを巻き起こし、アップテンポな“きっとあの漫画のせい”に続ける。3ピースの最小編成ながら、とても豊かに情景を描くのがSHISHAMOの楽曲だ。

MCでは「熱いよね!?」と3人で和気あいあいと喋り、宮崎朝子は「中学生!」「高校生!」「大学生!」「専門学生!」「大人!」「家族で来た人!」「カップルで来た人」「ひとりで来た人!」と、問いかけを混ぜつつコール&レスポンスを要求する(ちなみにあくまで筆者の印象ですが、レスポンスの声が大きかったのは大学生、続いて高校生と大人という感じでした。家族連れや中学生からも声が上がっていたのが印象的)。

後半は “君と夏フェス”から“タオル”という、ライヴ定番曲を畳み掛ける。“タオル”はCD未発表ながら初期のライヴからの人気曲で、その名の通り軽快なビートに乗せてオーディエンスたちがみんなでタオルぐるぐる回す1曲だ。

ラストには“明日も”。ロックバンドが鳴らすことのできる今の時代のポップスのど真ん中のようなナンバーを鳴らして、汗だくになった3人はステージを降りた。

「SHISHAMOはVIVA LA ROCKと一緒に成長しているような気がしてます」。宮崎朝子はそう語っていた。思い返せば、2014年のシングル“君と夏フェス”のMVも、ビバラと全面コラボで撮影されたものだった。あの時は初々しかった3人が、今、こうして「スター」となったのだ。

(柴 那典)

セットリスト

1. 好き好き!
2. 量産型彼氏
3. 僕に彼女ができたんだ
4. きっとあの漫画のせい
5. 君と夏フェス
6. タオル
7. 明日も

撮影=古渓一道