5.4 THU 19:00-20:00 GARDEN STAGE
DJやついいちろう(エレキコミック)

エンターテイナーにして必殺仕事人、
DJやついいちろうが華麗にガーデン沸かす!

ピエール中野がプレイを終えると同時にこのステージにおけるこの日最後のジングルが鳴り響く。一切の間を置くことなくDJやついいちろうのステージが開幕し、ガーデンはアリーナでは踊り足りなくなった人間達によるダンスフロアだ。

「みんなお金は払ってないかー!?本当はお金は払うの……でも、今日は払わないで大丈夫ー!」、「UNISON SQUARE GARDENに行かない人だけで楽しみましょう!始まったら出れませんから、行く人は先に行ってくださいね!」という言葉は、もちろん彼のキャリアの自信の裏返しだろう。7枚のMIX CD をリリースするなど、DJとしても確かな実績を持っているやついいちろうである。「では行きましょう。これでしょう。“Get Wild”でしょ!」のひと言でのっけから歓声を呼び込み、B’z“ultra soul”やレキシ“KMTR645 feat.ネコカミノカマタリ”でさらなる大歓声を演出。歌詞にツッコミや解説を入れながら会場に一体感をもたらす話術も相まって会場のテンションは上昇の一途だ。

自身の曲をかけ盛り上がらないことを理由に一時停止→「ここで一番盛り下がるのはマズくないですか?だって私自身が出てきて私本人が歌ってるんですよ?盛り上がれよ!!!」という鉄板ネタを挟み、「春だと思ってたけど勘違いしてた。もう夏じゃない?ぴったしの曲があるんだけど、聴いてくんない?“トロピカル源氏”!!」と、結局計2回の仕切り直しを挟みながら最終的にこの日最大級の一体感を作り出し、寒さも吹っ飛ばす熱い夜を築いていく。もはやお家芸と化したオーディエンスとの「コント」も繰り出しながら、観客からの「帰れ!コール」からのレミオロメン“粉雪”サビで合唱&爆笑へ。その後もいきものがかりの“じょいふる”なども挟むポピュラリティ抜群の選曲で、暗闇と冷たい風に包まれる夜のガーデンに絶え間なく熱気を注ぎ続ける手腕が見事だ。

RADWIMPS“君と羊と青”から、「きましたよ、やついの曲ふたつ目きましたよ」という合図で再び自身の曲を織り込んだら、もうあっという間にラストスパートだ。「素晴らしいアーティストがたくさんいる中、やついいちろうを選んでくれてありがとう」と感謝の気持ちを露わにしながら、ラストは澄み渡る夜空へBUMP OF CHICKEN“天体観測”を放り投げ大団円。やついいちろうが2日目のVIVA LA GARDENの最後華麗に飾ってくれた。

(黒田隆太朗)

撮影=ヤオタケシ