- 5.4 FRI 16:35-17:10 CAVE STAGE
- サイダーガール
噂の「炭酸系バンド」がビバラに初登場！
青春の風がCAVE STAGEを吹き抜ける
もともと歌い手やボカロPとしてネットで活動していたメンバーが集まって結成され、昨年メジャーデビューを果たした3人組、サイダーガールがVIVA LA ROCKに初登場。爽やかさと懐かしさが同居する「炭酸系」を志向する彼らは、CAVE STAGEにどんな風を送り込んでくれるだろうか？
青い照明の中にタオルを掲げたメンバーが登場し、フロアに手拍子が広がる中、一曲目に始まったのはメジャーデビューシングルでもある“エバーグリーン”。疾走感のある曲調はまさに「青春」という言葉を連想させ、空間系のエフェクトがかかったギターもなんだか炭酸っぽい。歌い手として活動してきたYurinのボーカルは確かな存在感を発揮し、NUMBER GIRLを意識して名前がつけられたというバンドだけあって、演奏は楽曲だけを聴いた印象よりずっとアグレッシブだ。
オクターバーを用いた知のギターフレーズがリードするポップなダンスチューン“パレット”ではフロアが一斉にジャンプし、間奏ではフジムラがグルーヴィーなベースで引っ張ると、大合唱も巻き起こる。フジムラが「VIVA LA ROCK初主演でございます！最後まで一緒に楽しみましょう！」とややたどたどしくも呼びかけると、6月にリリースされるニューシングル“約束”を披露。印象的なグッドメロディーはすでにオーディエンスの体内に浸透しているようだった。
Yurinが「自由に踊って歌って、楽しむ準備はできてますか？ VIVA LA ROCKの憂鬱をぶっ飛ばしましょう！」と呼びかけて始まった“メランコリー”では、＜ぐるぐるしてるんだ＞＜ゆらゆらしてるんだ＞という歌詞に合わせて、場内が一斉に手をくるくると回しながら飛び跳ね、さらに開放的な空間が広がって行った。知とフジムラが向かい合って演奏したり、ハンドマイクになったYurinが手拍子を先導したり、楽しげな雰囲気も流石は「炭酸系」だ。
「こんなにたくさん、よくここに来てくれたよ。僕だったらたぶんウーバーとサイダー迷って……ウーバー行ったかな（笑）。でも、こんなに集まってくれたみんなの顔が観れて、世界は優しいと思いました。短い間でしたがありがとうございました。一緒に歌いましょう！」というYurinの言葉から“ドラマチック”へ。そう、青春というのはサイダーのように甘美だが刺激が強く、ドラマチックだ。ラストの“オーバードライブ”ではオーディエンスが一斉にタオルを振り回し、最高潮の盛り上がりの中でライブが締め括られた。米津玄師やヒトリエを筆頭に、ネット発のバンド／アーティストはこれからこの国のロックシーンをさらにかき回してくれるに違いない。
セットリスト
1. エバーグリーン
2. パレット
3. 約束
4. メランコリー
5. ドラマチック
6. オーバードライブ
撮影＝小見山 峻 テキスト＝金子厚武
