VIVA LA ROCK 2018

5.5 SAT 17:15-17:55 VIVA! STAGE
MONOEYES

BRAHMAN・TOSHI-LOWも登場!
「生きたいように生きる」を体現するロックバンド

3年連続のVIVA! STAGE出演となるMONOEYES。この日は若手のパンク/ラウド系のバンドが多く出演する一方、BRAHMANしかり、LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERSしかり、TOSHI-LOWらとともに細美武士もゲスト参加した東京スカパラダイスオーケストラしかり、盟友も多数出演し、世代の連なりを感じさせるラインナップになっていたと言っていいだろう。

「STAR WARS」のテーマをSEにメンバーが姿を現し、一曲目は“Free Throw”から。細美が歌い出すと早速フロアが手拍子に包まれ、スコット・マーフィーはクルクルと回りながらベースを弾いて、楽曲をドライブさせて行く。戸高賢史のゴリゴリのリフから始まった“Run Run”で一瀬正和のビートが加速し、間奏でフロア前方にはリフトが多数出現すると、サビで一斉にダイブ!“My Instant Song”では大陸的なスケールの大きいメロディーを歌うオーディエンスの大合唱が広い空間に響き渡り、ラストはフロントの3人が一斉にジャンプ!バンドの状態はまさに盤石だ。

MCで細美は「今日はキュウソネコカミとの並びで演奏できてとても嬉しいです。これまではセイヤを呼ぶと、俺の前で正座する感じだったけど、対バンツアーに呼んじゃったから、ありがとうございますとか言わないといけなくて、やりづらい」と笑う。つい先日細美に取材をした際、「ロックバンドのライブは真面目になんてやらなくていいんだよ」と話してくれたが、まさにそんな雰囲気。「我々MONOEYESは目の前のみんなが好き放題なのが一番嬉しいんです。何にも縛られなくていいからね。最後までよろしくお願いします」とフロアに語りかけた。

もちろん、演奏が始まればぬるさは一切なし。“When I Was A King”の2ビートが疾走し出すと、スコットが再びベースを掲げて(最初よりも勢いよく)クルクルと回転し、再びフロア前方はクラウドサーフで溢れ返る。さらに「スコットが決めるぜ!」という紹介から“Roxette”。この人が歌うだけで楽曲が古き良きパワーポップ然とした魅力を帯びるのは、声質が故だろうか。途中からは細美と場所を交代してセンターで歌い、さらに戸高がギターソロで畳み掛ける。うーん、隙がない!アルペジオからスタートした“Get Up”では、細美が再び力強いメロディーを歌い上げた。

「TOSHI-LOWが若者のフェスって言ってたけど、でも(出演者は)全然おじさんばっかりじゃない?」と笑い、「フェスの場で素敵なことを言う気はサラサラないんで」と言いつつ、「大切な人を大切だと、好きな人には好きと言わないと、俺たちの人生あっという間に終わっちゃうかも。病院のベッドで死ぬときに〈人生一回しかなかった。だったら、あのとき〉なんて思いたくないし、はっきり言うよ。宮田俊郎(TOSHI-LOWのこと)愛してるぜ!生きたいように生きよう!俺たちにできるのはそれしかねえから!」と決めるあたり、やはり細美武士はヒーローだ。

そんな細美の言葉に導かれるように、“Two Little Fishes”ではスーツ姿のTOSHI-LOW(スカパラのステージにゲスト出演したので)が登場!細美と2人で歌声を響かせたシーンは、今年のVIVA LA ROCK名場面として確実に刻まれた。TOSHI-LOWがステージを去ると、細美が「よし、行こうぜ!」と呼びかけて、“明日公園で”で再びトップギアへ。ラストの“3,2,1 Go”では終わりが近づくフェスの名残を惜しむかのように、せつなくも優しいメロディーが会場内に響き渡り、ラストは再びフロントの3人がジャンプ!貫禄のステージを締め括った。

セットリスト

1. Free Throw
2. Run Run
3. My Instant Song
4. When I Was A King
5. Roxette
6. Get Up
7. Two Little Fishes
8. 明日公園で
9. 3,2,1 Go

撮影=釘野孝宏 テキスト=金子厚武