VIVA LA ROCK 2018

5.5 SAT 16:25-17:15 STAR STAGE
マキシマム ザ ホルモン

ひたすら圧巻。カオスでポップで凶暴な
ホルモンがビバラに君臨

場内が暗転し、SEをバックに登場した4人を大歓声が迎え入れる。開演前からフロアとスタンドがぎっしりと埋まる光景は、さすがマキシマム ザ ホルモン。2万人以上が濁流の中で一つになるような、とんでもないステージを見せてくれた。

マキシマムザ亮君(歌と6弦と弟)と上ちゃん(4弦)、ナヲ(ドラムと女声と姉)が揃い、ステージ中央の「津田製麺所」と書かれた木箱を並べたお立ち台に乗り大きく手を振り上げたダイスケはん(キャーキャーうるさい方)のシャウトからライヴはスタート。1曲目の“握れっっっっっっっっ!!”から一気に会場のテンションはレッドゾーンに達する。“What’s up, people?!”と続け、全員がヘッドバンギングし、飛び跳ね、アリーナ全体が大きく揺れる。

VIVA LA ROCKには初登場となる彼らだが、「初出演とか、初めてとか、そういうの関係ねえから。やるしかねえぞビバラ!」とドラムセットから立ち上がり叫んだナヲの言葉どおり、ワンマンライブと見紛うかのような熱狂だ。MCでは先ほど出演したスカパラのステージに触れたり、映画『リメンバー・ミー』を観てきたことを語ったりと和やかなムードを見せつつ、演奏に突入すると容赦なし。“maximum the hormone”から”「F」“、”便所サンダルダンス“と、次々と盛り上がり必至のナンバーを投下する。「日々のいろんなもん抱えてやってきてるんだろ! それ全部ぶっ放せ!」と披露した“絶望ビリー”でさらに爆発させる。

MCでは、ダイスケはんが楽屋に置かれていたフェスの主催者・鹿野淳からの直筆の手紙を紹介。「字が汚い!」と実物をカメラに映して見せつつ、その手紙にも書かれていた、やはり鹿野淳がオーガナイズに携わった2011年のフェス「ROCKS TOKYO」出演時のエピソードを語る。泥まみれの豪雨と演奏中断直前の強風の中ライヴを終えた彼らの楽屋に「顔クッシャクシャにして泣きじゃくる泥んこのオッサンが入ってきました。それが鹿野でした」と振り返る。続けてダイスケはんは、手紙の「直後に台湾でのライブがあって」という箇所を指差し、「しかしながら俺たちは台湾でライブしたことはない! そのときに行ったのはヨーロッパだ!」とオーディエンスを笑わせて、そのまま「記憶がおかしくなったんじゃないか、ロックインポ野郎!」と煽って“ロッキンポ殺し”へ。

続く“糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー”を「はしゃぎすぎて歯がかけた」とダイスケはんが言うほどのすさまじい演奏で駆け抜け、ラストは「恋のおまじない」を全員でキメ、“恋のスペルマ”でスタンド席の一番上まで全員が踊り、巨大なサークルモッシュが出現するクライマックスを生み出してフィニッシュ。 頂点まで上り詰めるようなライヴだった。

セットリスト

1. 握れっっっっっっっっ!!
2. What’s up, people?!
3. maximum the hormone
4. 「F」
5. 便所サンダルダンス
6. 絶望ビリー
7. 包丁ハサミカッターナイフドスキリ
8. ロッキンポ殺し
9. 糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー
10. 恋のスペルマ

撮影=浜野カズシ テキスト=柴 那典