VIVA LA ROCK 2019

5.5 SUN 14:50-15:25 GARDEN STAGE
愛笑む

午後の陽だまりに添える
愛笑むの自由で伸びやかなステージング

3日目のGARDEN STAGEのトップバッターを飾るのは初登場の愛笑む。世田谷のりこのソロプロジェクトとして2005年に始動し、2018年からはEDM ComposerのAkiとタッグを組んで活動している。この日のSTAR STAGEに出演しているUVERworldとは“僕の言葉ではない これは僕達の言葉”にコーラスで参加したりライヴで対バンをするなど古くから交友が深いため、この日のブッキングは双方のファンにとっては嬉しい組み合わせだ。

昼下がりの穏やかな陽気に包まれるGARDEN STAGEにギター、ベース、ドラム、シンセサイザー、コーラスを含めた6人編成で登場した愛笑む。常夏を彷彿とさせる黄色いシャツを身にまとったヴォーカルの世田谷の「全員で盛り上がっていきましょう!」というかけ声とともにまずは“魔法”がスタートし、シンセとドラムのパーカッシヴなリズムにつられて軽やかな身体がホップする。世田谷のキメを多用した伸びやかな歌声はこの時間帯にピッタリだ。

「あったまってきたよね?」という軽いMCを挟んで“マイ・フェア・レディ”“魚2019”へ。「自由に身体を揺らして音に合わせて適当に遊ぶだけ」と無邪気に笑う世田谷のリズミカルなラップと鍵盤を主役にした音数の絞られたアンサンブルでオーディエンスをぐいぐいと引き込んでいき、EDM調のビートが明滅する“DREAM MAKER”で盛大にジャンプ。あまりにアップテンポな展開に「疲れた、休憩!」と笑いが起こった。

そして「負けたっていいんだぜ。勝ったふりをしてるよりはさ!」という世田谷の信念から紡がれた新曲“Sunrise”のソリッドな音像と<手を伸ばそう>というフレーズがGARDEN STAGEに響き渡ると、フロアからは盛大な拍手が。ラストの“ギネスブックには載っていない幸せのハードル”はファルセットと鍵盤でしっとりと聴かせ、「名前だけでも覚えていってください」と謙虚にお辞儀をして愛笑むはステージを去っていった。

テキスト=栢下 錬

セットリスト

1. 魔法
2. I’m falling
3. マイ・フェア・レディ
4. 魚2019
5. DREAM MAKER
6. Sunrise
7. ギネスブックには載っていない幸せのハードル

撮影=小杉 歩

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