VIVA LA ROCK 2019

5.6 MON 11:10-11:45 VIVA! STAGE
G-FREAK FACTORY

「史上最強のローカルバンド」が見せた
身ひとつの音楽の興奮

「フェスのブッキングというのは、枠が無限にあるわけじゃなくて、俺達がここに立てば、他のバンドは立てなくなる。日本中にあるフェスは全部そうだ。だけどVIVA LA ROCKは俺たちをここに立たせた。その意味をしっかり背負いながら、VIVA LA ROCKに革命を起こしにきました」

茂木洋晃(Vo)はそう熱く語った。地元・群馬に拠点を置き、故郷に誇りを抱きながら、ロックフェス「山人音楽祭」を主宰してきた彼ら。盟友とも言える10-FEETからバトンを受け取りVIVA! STAGEに立った彼らが見せたのは、レゲエと、ダブと、ロックと、フォークと、いろんな音楽をグツグツと煮込んで生まれた、彼らにしか鳴らせないタイプのミクスチャーサウンドだ。そして、その場にいる全員と一対一で向き合い、魂をぶつけ合う、茂木の生き様そのものを昇華したような音楽だ。

ライヴはサイケデリックなダブ・ナンバー“Jam”からスタート。そこから“SOMATO”、“REAL SIGN”と続けていく。故郷への愛を高らかに歌い上げた“日はまだ高く”ではエネルギッシュでチアフルなムードを作り出す。

そして、ハイライトは“Too oLD To KNoW”からの終盤だった。茂木はステージを降り、フロアにわけ入り、そのままオーディエンスに支えられて仁王立ちに。そこでマイクを握り、数分間にわたって語る。熱く、真っ直ぐに、思いの丈をぶちまける。その声にレゲエのフロウにつながる独特のグルーヴ感が宿っていて、だから彼の語りがそのままバンドの鳴らす音楽とシームレスにつながっている。

「明日から日常という海の中を泳いでいくわけだけど、大丈夫か。今日たっぷり充電して帰れよ」と語った茂木は、続けてフォーキーな“ダディ・ダーリン”を歌った。

エモーショナルなラストの“EVEN”を披露し、バンドが全ての演奏を終えると、茂木は再びステージ上でマイクを握り、畳み掛けるような早口の語りで思いの丈をそのままぶつける身ひとつのパフォーマンスを見せ、「史上最強のローカルバンド、G-FREAK FACTORYでした!」と叫んでステージを降りた。

彼らが主宰する「山人音楽祭」は、今年も9月21日、22日の2日間にわたってヤマダグリーンドーム前橋で開催される。ビバラにはブースも展開されているので、彼らの音楽に撃ち抜かれた人、これを読んで気になった人はぜひ足を運んでみて欲しい。

テキスト=柴 那典

セットリスト

1. Jam
2. SOMATO
3. REAL SIGN
4. 日はまだ高く
5. Too oLD To KNoW
6. ダディ・ダーリン
7. EVEN

撮影=古溪一道

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