VIVA LA ROCK 2019

5.6 MON 16:00-16:40 GARDEN STAGE
SCOOBIE DO

鉄板のライヴ巧者が見せた
テクニカルな挑戦

バンド結成25周年を来年に控えた「ファンキー4」、SCOOBIE DO。VIVA LA ROCKには4年ぶりの出演だ。フリーエリアのGARDEN STAGEは、初めて観るお客さんも必ず楽しませるライヴ巧者の彼らにとってはピッタリの場所だろう。グルーヴィーな演奏とエンターテイナー精神たっぷりのパフォーマンスで、フロアに沢山の笑顔をもたらしていた。

Art Blakeyの名曲“A Chant For Bu”をSEに登場、「ウィー・アー・スクービードゥー! 行こうぜ、ビバラロック! 自由に踊っていってくれよ!」とコヤマシュウ(Vo)が告げてライヴはスタート。1曲目は“アウェイ”。どんな場所でもホームに変えてきた彼らの気概をそのままハッピーなメロディに乗せて放つナンバーだ。オカモト“MOBY”タクヤ(Dr)の生み出すグルーヴに乗せ、ナガイケジョー(B)とマツキタイジロウ(G)のソロもはさみながら“真夜中のダンスホール”へと続け、あっという間にピースフルなムードを作りあげる。

一方、彼らのステージからは、どんどん新しい刺激を取り入れて自らの音楽性を更新していこうとするバンドの意欲的な今も垣間見えた。中盤に披露された “サバイバルファンク”は、8分の10拍子の変拍子を巧みに繰り出すテクニカルな曲調。今年リリースされたばかりの新曲で、曲名にこそ「ファンク」とあるが、いわゆる伝統芸能的なファンクではなく、西海岸ヒップホップの最先鋭と混ざり合うことで目覚ましい革新が続いている現代ジャズの世界に刺激を受けたことも伺える挑戦的なナンバーだ。

ここ最近では、メンバーのセッションをもとにした従来の方法にかわってリーダーのマツキが綿密に作ったデモをもとに楽曲を作り上げていく手法を取り入れているという彼ら。続くディスコナンバー“Cold Dancer”もマツキのギターフレーズが肝になっている。

そして、メンバー紹介を経て「ここから最後までノンストップで行こうと思います!」とコヤマが告げた後半は、鉄板のライヴアンセムを続けて問答無用で楽しませる展開。オーディエンスとのコール・アンド・レスポンスを巻き起こした “PLUS ONE MORE”、ラテンのビートで陽気に盛り上げ手拍子でフロアをひとつにした“Back On”、そして最後はデビュー曲“夕焼けのメロディー”を披露し、「次はライヴハウスで会おうな!」とコヤマが告げて終演。

楽しさだけじゃなく、刺激と挑戦も感じさせるステージだった。

テキスト=柴 那典

セットリスト

1. アウェイ
2. 真夜中のダンスホール
3. サバイバルファンク
4. Cold Dancer
5. PLUS ONE MORE
6. Back On
7. 夕焼けのメロディー

撮影=小杉 歩

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