「LAMP IN TERRENです、よろしく!」
2日目のCAVE STAGE、4番目に登場したのはLAMP IN TERRENだ。昨年MASH A&Rのオーディションでグランプリを獲得し、一気に頭角を現しつつあるバンドである。
「VIVA LA ROCK! 一緒に行こうぜ、“ランデヴー”!」という松本大(Vo&G)の言葉からライヴはスタート。パワフルにリズムを刻む川口大喜(D)のドラムに中原健仁(B)の輪郭のはっきりとしたベースが加わり、そこに松本のザラついた質感のギターが乗る。その音像の中に響く、松本のどこまでも響き渡るような、力強くも繊細な歌声……サビに確かなフックと、推進力に富んだ“ランデヴー”は曲が進むほどにオーディエンスを掴んでいった。そう、このライヴは多くの人にとって、LAMP IN TERRENとの記念すべき新たな出会いとなっているのだ。
続く“portrait”は、シンプルなギターロックだが、その中では日々を過ごす「人」としての姿が松本特有の刹那的なリリックで綴られ、バンドにとって大事な曲になると予感させる曲だった。「なんだかここには味方がいっぱいいるような気がします」という言葉が、彼らとオーディエンスとの最高の形での出会いの証だ。
その後の中原のMCで、彼ら初のリリース音源が6月に発売することが発表され、瞬時に会場が湧く。そこから、ゆったりとしたテンポで深い音像を描いた“雨中のきらめき”、アタック感の強いギターフレーズが印象的なライヴナンバー“Sleep Heroism”と続くと、周りを見渡してみれば、オーディエンスの数はライヴ開始時に比べると2倍以上に膨らんでいる。
「本当に最高です! 僕はもっとこういう景色を何回も何回を見たいし、歌を聴いて欲しいです。こういう景色を、これからも作っていきたいと思います」。最後のMCに続いて披露された曲は、“緑閃光”。<いつか同じ様に 何度も 何度でも見付けてみせるよ>というリリックは、彼らの未来への覚悟のそのもののように響いてきた。無限の可能性をVIVA LA ROCKでも見せつけたLAMP IN TERREN。彼らの未来に、また光が射した瞬間だった。
(黒澤圭介)
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