パーティー野郎たち待たせたな!

君はひとりじゃない!

楽しい時間はあっという間に過ぎていくというもので、気づけばもう夕方。VIVA! STAGEの特徴である大きな天窓から見える空はまだ明るいが、徐々に日は傾いてきている。そんな中、TOTALFATが登場すると、「そんなこと言っても、まだまだ体力あり余ってるよ!」と言わんばかりにフロアが湧く。そんな会場の空気に応えて、「パーティー野郎たち集まったな! さいたまスーパーアリーナをぶっ壊そうぜ!」とバンド側も気合い十分、“Overdrive”で勢いよく走り出すと、文字通りの必殺パーティーチューン“PARTY PARTY”で大モッシュが、続く “Highway Mark4”ではさらにでっかいサークルモッシュが巻き起こる。とにかく、ステージ運びの上手さが半端じゃない。

「2014年版のパーティーチューン」という紹介で始まった祭り囃子風の新曲では、途中でメンバーが法被を着て盛り上げる。アメリカのパンクシーン直系のバンドだったTOTALFATが、日本のバンドとして今も進化・変化を続けていることがわかって面白いが、続く“Room45”でのKuboty(G&Cho)のライトハンドといい、何でもやり過ぎてしまうところがTOTALFATのチャーミングなところだろうか。

Shun(Vo&B)はMCでフェスのサブタイトルになっている「YOU’LL NEVER LIVE ALONE」について、「生まれや育ちが違っても、音楽があればみんな笑顔で生きていけるっていうことだと思います」と語り、さらにTOTALFATの出演が発表される前にキャンセルとなったUNISON SQUARE GARDENとFLOWER FLOWERに触れ、「彼らの敵討ちをしにきたと勝手に思ってます! 音楽の敵は音楽で討つ!」と叫ぶ。うん、やっぱり過剰だ。でも、だからこそ最高だ。「君はひとりじゃない」と歌うラストの“Place to Try”では後方ブロックも含めた4つのサークルモッシュが起こり、それはそれは壮観な光景だった。そう、君はひとりじゃない。TOTALFATがいるじゃないか。

(金子厚武)

セットリスト

  • 1. Overdrive
  • 2. PARTY PARTY
  • 3. Highway Mark4
  • 4. トカゲ(新曲)
  • 5. Room45
  • 6. Summer Frequence
  • 7. The Naked Journey
  • 8. Place to Try