「ロック、信じてるぜ!」
「準備できてるかVIVA LA ROCK!」、そう村松拓(Vo&G)が叫び、日向秀和(B)のチョッパーベースが炸裂する。生形真一(G)の痺れるようなギターフレーズが空間を切り裂き、大喜多崇規(Dr)の叩き出すビートが興奮を煽る。のっけから、すさまじいテンション! 3日目も夕方を迎えたVIVA! STAGEだが、お客さんに疲れが見える様子は全くなし。Nothing’s Carved In Stoneの鍛え抜かれたプレイ、圧巻のバンドアンサンブルが、狂宴を生み出していた。
序盤は“Sprit Inspiration”から“ツバメクリムゾン”とアグレッシヴなナンバーを畳み掛けると、「誰も止めるやつ、いないぜ! 踊れるか? 踊ろうぜ!」と四つ打ちのダンスナンバー“Out of Control”へ。「全力でいくんで、よろしくお願いします!」と披露した“November 15th”で盛り上がりの最初のピークを記録すると、生形がアコースティックギターを抱えた“It means”では荘厳な音風景を描く。この4人でしか作れないケミストリーが大きな熱量を生み出し、VIVA! STAGEに集まったオーディエンス全員の身体を震わせる。
後半は4人の繰り出す無類のバンドサウンドに煽動的で熱血な村松のMCがあいまって、どんどん狂乱が高まっていく展開。「お前ら一人一人に語りかけてるつもりなんだけど、届いてるか? 一人一人の名前はわからねえからVIVA LA ROCKって呼ぶけど、いいか!?」という村松に、大きな歓声が応える。「今日、ロックやってる人しか出てないんだぜ! アイドルとか要らねえよな! ロックバンドでいいじゃねえか! ロック、信じてるぜ!」とバンドマンとしての直情的な思いを叫んだMCから披露した“きらめきの花”では沢山のキッズが踊り狂う。そして、ラストは「こんなんじゃ終われないぜ! ロックバンド、好きなんだろ!? かかってこい!」と、“Isolation”。
「本当に大切なこと、知ってるか!? 今だよ! 今が全てだぜ!」と叫んだ村松に、沢山の拳が応えていた。衝動をぶつけあうような数十分だった。
(柴 那典)
セットリスト