VIVA LA ROCK 2021

MESSAGE

2O20.01.17

2020年になりました。
2020年代の始まり、オリンピックイヤーであることを含め、何年も前から特別な年であった2020年に遂に足を踏み入れてしまったという実感を強く持っている方々も多いと思います。
いきなり年を跨いだ瞬間に全てが輝きに変わり、負が正に反転するわけじゃないし、実際に正月から不穏なことばかりが日本のみならず世界では起こっていて、さらに何が確かなことなのか? 何を信じるべきなのか、誰に何に生かされていることを自覚すべきなのか? 僕ら自身の判断と確信が一層必要になった中で、2020年代がキックオフされた気がします。

だからこそロックが必要だと、ロックバンドにいて欲しいと、そしてロックフェスがあるべきだとVIVA LA ROCKは思います。

お待たせしました。第3弾の出演アーティスト25組と、今回の発表を含めた63組のアーティストの日割り別の出演を発表しました。2020年の春の4日間、貴重な皆さまの時と記憶を満たすであろう、素晴らしいロックとアーティスト、そしてバンドがだんだん見えてきて、様々なイメージが湧きつつあると思います。
毎回この時期と開催した瞬間にピークに達する想いなのですが、このフェスは本当に恵まれています。何故ならば、さいたまスーパーアリーナという最高の室内音楽空間に素晴らしい音楽やアーティストがこのように集まってくださり、しかもその中からしっかりと新しい出逢いとストーリーを感じ取ってくださる音楽ファンが毎年毎年集まってくださるからです。
様々なライヴでアーティストが「ありがとう。みんながじっくり聴いてくれて、しかもそれだけではなくスカッと盛り上がってくれているのがわかります。最高の気分です」といった趣旨のMCをされるのを聞くたびに、VIVA LA ROCKも同じ喜びを感じさせてもらっているフェスなんだなということに気づき、感動します。その「じっくり聴いて、スカッと盛り上がり、とことん楽しむロックの春」が、「本気で生きている人たちによる、本気で聴いて、本気で盛り上がり、本気で楽しむ本気の祝祭」が、再びもうすぐやって来ます。

もう何年も、音楽フェスは過渡期に来ているだの、フェスがもたらした功罪だのという声が音楽リスナーからもアーティスト自身からも湧き上がっていますが、時代の節目になっていよいよその声が現実的になって来ました。
ビバラはまだまだ6回しか開催していないロックフェスで、つまりはフェスブームが確立してから産声をあげたフェスです。そういうフェスなりに、フェスブームに頼っていては誰にも必要とされないフェスになると思いながら毎回開催して来ましたが、だからこそ今まで以上に気分に流されずに「音楽の現場の理想」を明確に映し出せるフェスになろうとあらためて思っています。抽象的な言い方なのかもしれませんが、2020年代型の音楽フェスのあるべき姿がなんなのか? をゼロから模索する開催にしたいとずっと思いながら、2020年、7度目のビバラを開催したいと思います。どうか耳と目を傾けて頂ければ幸いです。今年もよろしくお願いします。

そして。ロゴが変わったことにお気づきでしょうか? 変わったんです。というか、増えたんです。何が? 「さいたまスーパーアリーナ20周年」ロゴが、右下に追加されたんです。日本のみならず、世界最大の室内総合アリーナである通称:たまアリが20年間の中で如何に大きな影響を音楽やライヴエンターテイメントにもたらしてきたか? そのことへの敬意を込めて、このロゴを付けさせて頂きました。皆さまも今一度、さいたまスーパーアリーナでの数々の思い出を振り返ったり、この素晴らしいアリーナをあらためて楽しんで頂きたいと思っています。

明日のロックを、埼玉を、ビバラを担ってもらいたいという願いを込めて行っている、埼玉県内在住10代の音楽選手権、「ティーネイジさいたま2020」を今回も開催します。毎回さらなる願いを込めてブラッシュアップしていますが、今回も今まで以上に埼玉県内の軽音楽部とがっつり向かい合ったり、埼玉県内の10代の夢を実現する機会に出来れば幸いです。

重ね重ね、7度目のVIVA LA ROCK 2020をよろしくお願いします!!! あなたのフェスに、あなたによるフェスに、ビバラはさらになりたいです。

鹿野 淳(VIVA LA ROCKプロデューサー)