灼熱のパンクが生んだ

シンガロングの渦!

「埼玉のスーパーなアリーナでやるフェスだって聞いたもんだから、どんなにスーパーかと思ったら……ここは最高なライヴハウスじゃないですか!」と笠原が興奮気味に叫んでいたが、あなた方が演れば、どこだってライヴハウスになっちゃうんですよ!と言いたくなるようなライヴだった。今日のお祭り番長はこの男達で間違いないでしょう。CAVE STAGEの4番手は、Northern19!

ステージ上に現れるや否や、3人は挨拶代わりに“GO”をお見舞い。瞬時に巨大なピットの隆起が起こると、間髪入れずに“MORATORIUM”で畳み掛ける。最新のシンガロングナンバーと、長らく彼らの代表曲のひとつであり続けてきたアンセムのコンボに、30分にすべてを叩き付けようとする強烈な気合いが滲み出ていた。中盤には彼らの最初期の楽曲“SUMMER”を披露し、笠原は「夏を少しだけ先取りしましょう」と言っていたが、この時点で、既に先頭から後ろまでが異常なな暑さ。ただ、印象的だったのは、無闇にクラウドサーフを繰り返すわけでもなく、1曲1曲を大事そうに歌うキッズの姿が多かったこと。「フェス」特有のアーティストとオーディエンスの距離感、このステージの構造自体も要因だろうが、とにかく客とバンドの距離が近い。歌も音も獰猛でぶっといが、描き出す景色は非常にハートフル。それがNorthern19のライヴなのだ。初開催のフェスだろうと、それを貫ける強さ、自信が感じられるライヴだった。

(矢島大地)

セットリスト
1.GO
2.MORATORIUM
3.YES,I CAN FLY
4.SUMMER5.START AGAIN
6.SMILE FOR PEACE
7.STAY YOUTH FOREVER