最初から最後までアグレッシヴに
音速疾走!
CAVE STAGE3番手は、音速ライン。昼を過ぎて次第にヒートアップしてきたフェスの空気をさらに燃え上がらせるように、“G.B.V.”からスタート。硬質な鳴りのスネアと尖ったギターが渾然一体となって走る中、藤井敬之(Vo&G)のまろやかな歌、メロディがその場にいる人をすっと掬い上げていく。パンパンのフロアの最前から後ろまで手が挙がると、MCを挟まず雪崩れ込んだ“街風”では早くも大合唱が巻き起り、そのままバンドのグルーヴ全体で持っていく“Paint[]”へと突入。表情も佇まいも柔らかながらも、音の攻撃性と説得力がとても強く響いてくる。そして「皆さんのエンジンもかかってきたところだと思いますが、それをさらに回転させるための歌を歌います」と藤井が話すと、プレイされたのは“Beer can”。タイトル通り、ガンガン飲んで楽しんでくれ!と言わんばかりの「ビール讃歌」に、観ている人すべての手が左右に揺れ、笑顔が広がる。その勢いのまま“逢いたい”、“週末旅行”と立て続けに披露し、穏やかな、だけどロックの衝動にも溢れまくったライヴだった。
(矢島大地)
セットリスト