VIVA LA ROCK 2019

5.4 SAT 12:20-12:55 CAVE STAGE
THE CHARM PARK

THE CHARM PARKとビバラの素敵な出会い。
気鋭のポップ職人がCAVEを沸かす

昨年のメジャーデビュー以降、フェスの場を中心にジワジワと存在感を高めているTHE CHARM PARKがとうとうビバラにもやってきた。彼の名前に一瞬ピンとこなくても、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのアルバム『ホームタウン』のDISC2『Can't Sleep EP』に楽曲提供したアーティストと言われれば「ああ!」となるロックファンも多いはず。今日はSTARのトリにアジカンが登場する。

シンガーソングライターとしての実力は音源で証明済みだが、ライヴに関してはまだ未知数な部分が多く、本人も一つひとつの現場で可能性を探っているところだと思われる。注目のステージにはCHARMのほか、ギター、ベース、ドラム、キーボードといったバンドメンバーが登場。1曲目は彼の代表曲“Imperfection”。クリーンなギターフレーズが印象的な縦ノリのポップナンバーだ。パワーで押すような演奏ではなく、楽曲の魅力を損なわないよう、丁寧にアンサンブルを構築しているのがわかる。曲の途中でCHARMが叫ぶ、「CAVE STAGE、よろしくお願いします!」

色気のあるギターソロに導かれるように始まったのは“マジック”。ジャズやディスコといったブラックミュージックからの影響を感じさせる、クールなダンスナンバーだ。しかし、間奏でソロ回しが始まったかと思いきや、徐々に演奏のボリュームが下がっていき、それに合わせてステージ上の全メンバーが腰を落とす。しまいにはほとんど音が止んでしまった。このユーモラスな演出にフロアから笑いが起こる。そして、観客による異常にリズム感のいい手拍子にもり立てられ、再び演奏のテンションが高まり、最後はCHARMのギターソロでピークを突いた。冒頭では気付かなかったが、彼はギターが上手い! テクニカルだがこれみよがしではなく、あくまでも曲に寄り添いつつも、味のあるプレイでバンド全体をもり立てる。

MCでは、アジカンのゴッチに似ているビジュアルを自らイジって笑いを誘ったり、アメリカから「上京」したあと、しばらく蕨市に住んでいたというエピソードを披露し、観客を驚かせた。さらに、“Don’t Stop”ではトリッキーなコールアンドレスポンスを要求し、フロアとのつながりをより強めていく。ラストの“Turn it Around”では、30分前よりも熱のこもった手拍子とシンガロングが場内にこだまし、それに呼応するように演奏も熱を帯びていったのだった。

気付けば、CAVEにはライヴ冒頭よりも多くの人が集まっていた。同時に行われていた人気バンドのライヴが終わったからという理由もあるが、CAVEにやってきて彼の音楽に触れた人たちがこの場を離れなかったということも大きい。洗練された演奏と人懐っこい人柄によって、今日、多くの人がTHE CHARM PARKと出会ったのだ。

テキスト=阿刀“DA”大志

セットリスト

1. Imperfection
2. マジック
3. 花が咲く道
4. そら
5. Don’t Stop
6. Turn it Around

撮影=小見山 峻

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