5.3 WED 13:20-13:55 CAVE STAGE
LEGO BIG MORL

挑戦を続ける4人が鳴らしきった
ロマンと美意識

去年デビューというフレッシュなパノラマパナマタウンに続いてCAVE STAGEに登場したのは、今年3月に結成10周年ライヴをやったばかりという、いつの間にか長いキャリアを積み重ねてきたLEGO BIG MORLだ。

しかし、いまだ彼らは旺盛な挑戦欲求のさなかにある。みずみずしく、ドラマティックな旅の途上にある。今回はそういうことを感じさせてくれるステージだった。

壮大なアンビエントをSEに登場した4人は、まずは“end-end”からライヴをスタート。3月29日にリリースされたばかりの5thアルバム『心臓の居場所』収録曲だ。続く“君の涙を誰が笑えるだろうか”も同作の収録。エレクトロなビートを取り入れ、空間系エフェクトのかかったシンセの音色で雄大な音風景を描き出すような一曲だ。

オーディエンスとコーラスを共にした “Strike a Bell”に続いては、カナタタケヒロ(Vo&G)が情熱的なメロディを歌い上げるバラードの”Ray”。曲の持っている世界にぐいぐいと引っ張っていくような吸引力を持っている。

続く“RAINBOW”では「みんなで虹をかけませんか!?」とカナタが告げ、ディレイ・ギターと共に<Show me rainbow after the rain>のコーラスが巻き起こる。さらには、先ほどのVIVA! STAGEに出演したばかり、その時のMCでもLEGO BIG MORLのことを紹介していたアルカラ・稲村太祐が飛び入りしてコーラスに参加する場面も。

「僕らみたいな音楽が、こういうフェスって場所で鳴っていてもいいでしょう?そうすることに意味があると思うんで。短い時間だけど、今日は命をかけてやってきました」

タナカヒロキ(G)はそう言った。彼らが最後に鳴らしたのは、新作アルバムに収録された壮大なバラード“あなたがいればいいのに”。どこか遠くを見晴らすような彼らのロマンティシズム、そして透明な美意識が響き渡っていた。

(柴 那典)

セットリスト

1. end-end
2. 君の涙を誰が笑えるだろうか
3. Strike a Bell
4. Ray
5. RAINBOW
6. あなたがいればいいのに

撮影=釘野孝宏